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タイトル

9月20日

この2年近く、カンザワ兄宅を生活拠点にしていたダイダイが、兄宅の急な解体で家なき子に。10日後にカンザワ自宅にやって来ることになった。嬉しいけど、さぁ大変!
一昨年、背中にアレルギーを発症したダイダイを我が家に頻繁に連れてきた頃のこと。ヤキモチを焼いた王太郎が、吠えまくるダイダイの肉球にパンチを見舞い、軽い流血騒ぎになったことがあった。気難しいダイダイのことだから、トラウマになってるだろうなぁ。
2匹に個別に言って聞かせる。ダイダイには「オーちゃんに吠えちゃダメだよ」。王太郎には「ダイちゃんがお家に来るけど、シャーもパンチもしないでね」。真顔で切実に、涙ながらのお願いモード。
それからそれから…王太郎のゴハンをダイダイが狙うに決まってるから、食事場は別にしなきゃ。台所入口にオーちゃん専用通用口を作って…もう、やること山積!
そして最大の問題。自宅マンションは犬不可なのだ。でもそんな規則、今は気にしてる場合じゃない。人間年齢85歳のお婆ちゃん犬に住む家が亡くなってしまったのだから。

10月3日

同居が始まり3日目。昨日まで同じ空間に居られないほど険悪だった2匹が朝、至近距離でクンクン。このまま仲良くなれるかも?…と思いきや、考え甘かったー。
午後、凄まじいバトル。王太郎に引っ掻かれ、鼻づらに血を滲ませながら助けを求めに来たダイダイを見て、カンザワも涙目。ああ…ふりだしに戻る?
ダイダイ用トイレ脇に寝そべって圧をかける王太郎のせいで、子犬時代以来トイレの失敗をしたことのないダイダイが、じゅうたんに粗相しまくり。トイレの場所を増やすことにした。

10月7日

日中、1時間半ほどの外出から戻ると、家じゅう静まりかえり、ダイダイはソファで昼寝中。うん、平和。しかしその後、2時間ほどして、ふと気づく。王太郎は? さっきから一度も姿を見せない。声も聞こえない。 家の中に何ヵ所かある王太郎の隠れ家を何周もくまなくチェック。どこにもいない。今日は肌寒くて窓も閉めてるから、外にも出るわけない。ダイダイとの同居ストレスで(どう見てもダイダイのほうがストレスを受けていそうだが)体調を崩して、まさか…。嫌な予感が次々と浮かび、カンザワ涙目涙声。オーちゃ~~ん、どこ~~~?
  すると、戸が少し開いた寝室の地袋の奥から、ふたつの光がキラッ? オーちゃん(の目)! いたーーー!!(いるなら返事してよ~~~)
のそのそと這い出てきた王太郎に、吠えながら飛びかかるダイダイ(ヤメテー!)。オーちゃんもゆっくり昼寝したかったんだね。隠れ家、また増えたね。

10月8日

朝、ベッドで寝ているダイダイの鼻先にそ~っと忍び寄り、鼻チュウする王太郎を目撃!午後はソファで寝ているダイダイの足裏に、通りすがりにヒョイと鼻チュウ。ダイダイが起きていたら逆鱗に触れる行為だが、幸い寝ていて気づかず(笑)。
2匹とも起きているときは、過激な追いかけっこから激しいバトルに発展しがちだが、王太郎はダイダイを遊び相手と思っている様子。その無邪気さがダイダイに伝わるのは…いつ?

カンザワファミリー劇場

パウなヤツら

おきらく研究所

ゲッくんダイぽん 299日和

プロフィール

絵と文/神沢礼江

人間/♀
イラストレーター。
犬猫歴30数年。
ファミリーのボス
兼パシリ(?)

王太郎

ノルウェージャン/♂
’14年初夏生まれ。体重5.8キロ。
去勢済みの箱入り息子猫。
キュ~ン♪と鳴く甘ったれ。

ダイダイ

ミックス(コッカプー)/♀
’08年真夏生まれ。体重6.8キロ。
所長実家から所長兄宅に転居。
文字通りのお転婆な婆さん犬。

ルッカ

ミケトラ猫/♀
’10年真夏生まれ。体重3.2キロ。
所長兄宅のアンチ箱入り娘猫。
地元では喧嘩最強のアネゴ。

ゲッペイ

オシキャット/♂
’95年元旦生まれ。体重3.8kg。
去勢ズミの完全室ニャイ猫。通称「ゲッくん」。

バニラ

キャバリア/♀
'08年夏休み、
天国リゾートへ旅立つ。お空で悠々バカンス中。

マル

ヨークシャーテリア/♀
’94年秋生まれ。所長の実家を仕切る、箱入り娘。食と食事作法にこだわるグルメ犬。