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第19回ネコの健康チェック方法

日本一テストするネコ雑誌『ネコDK』が、ネコとの暮らしに役立つ情報をお届けします!

第19回は「ネコの健康チェック方法」をご紹介。
普段からネコの体や様子を観察し、いち早く異変に気付いてあげましょう。(『はじめてのネコとの暮らしfor Beginners 2021』より抜粋)

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日本一テストするネコ雑誌『ネコDK』

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“本当にいいネコグッズ”を発見するべく、編集部と専門家、そしてネコたちの協力のもと、あらゆる製品を“ネコ目線”で徹底検証。ネコと愛猫家さんのことだけを考えた「正直な評価」と「信頼できる情報」だけをお伝えする雑誌です。
ぜひ、あなたと愛するネコのためにお役立てください。

1.ネコの体調のチェックポイント

ネコは体調が悪くなっても、それを言葉で伝えることができません。だからこそ飼い主が、いち早く異変に気付いてあげる必要があります。
体調管理の参考になるチェックポイントをご紹介します。

食欲

  • 食欲不振は、食事が好みに合わない、ストレス、消化器の病気、肝臓の病気、感染症などさまざまな原因が考えられます。
    フードを変更しても食欲が戻らない場合は、病気やストレスの可能性が大。フードは目分量でなく正確に計量し、1日に食べる量を把握しておきましょう。

  • 食欲

排泄の回数と量

  • 健康なネコなら、1日にオシッコを2〜3回、ウンチを1〜2回程度します。
    オシッコは1日以上、ウンチは3日以上出ていないなら動物病院に。また、オシッコに時間がかかったり、ウンチがゆるかったりするのも病気のサインです。
    また、排尿に時間がかかる場合は尿結晶や結石、膀胱炎の可能性があるので要注意です。

  • 排泄の回数と量

活動量

  • 成猫は品種や性格、環境などによって活動量に大きな差があります。
    しかし、子ネコは毎日元気良く遊ぶもの。急にじっとするようになったり、遊ぶ時間が減ったりした場合は、病気やストレスが疑われます。

  • 活動量

体のパーツ

ネコをなでたりブラッシングしたりする際は、体に異常がないかも確認しましょう。
体全体をなんとなく見るのではなく、体の各パーツをしっかりチェック。例えば耳ならめくって中を覗くなど、実際に触って確かめることが大切です。
少なくとも3日に一度はパーツのチェックを!

体のパーツ

2.子ネコに多い病気やケガ6選

子ネコは成猫に比べて警戒心や注意力が低く、どうしても事故に遭いやすくなります。また、免疫力が成猫ほど高くないので、感染症にかからないよう注意が必要。なかには感染したネコにさわり、その手でほかのネコにさわると感染する病気もあります。

こうした病気やケガを防ぐには、「室内飼い」「安全な環境作り」「ワクチンの接種」をすることが大切です。
また、日ごろからネコの様子に気を配り、異常が見られた場合は、動物病院に連れて行き、早期に対応することが大切です。

1誤食

  • ひもやネコ用おもちゃを飲み込んでしまうことがよくあります。
    腸閉塞のおそれもあるので、動物病院で異物を取ってもらいましょう。

  • 誤食

2骨折

  • 高所から滑り落ちたり、飼い主に踏まれたりして、足やシッポを骨折するケースが多いです。ギブスで患部を固定したり、手術をすることも。

  • 骨折

3寄生虫

  • ほかのネコや人間から感染します。かゆみを引き起こすノミや耳ダニは駆虫薬で退治。下痢を引き起こす回中や条虫は飲み薬で駆虫します。

  • 寄生虫

4ネコカゼ

  • ウイルスを持つネコとの接触により感染します。
    くしゃみや鼻水、発熱、口内炎など症状がカゼによく似ています。ワクチンで予防可能。

  • ネコカゼ

5ネコ汎白血球減少症

  • 白血球が急激に減少する、非常に致死率の高い感染症。
    パルボウイルスが原因で、主な症状は発熱や嘔吐、下痢など。ワクチンで予防可能。

  • ネコ汎白血球減少症

6ネコ伝染性腹膜炎

  • ネココロナウイルスが原因で発症。発熱や腹水、神経症状などを引き起こします。
    完治は困難で、致死率の高い病気。室内飼いで予防を。

  • ネコ伝染性腹膜炎

3.ネコの病気や症状7選

ネコにはいつまでの健康でいてほしいものですが、時には病気にかかることもあります。
日ごろからネコの様子に気を配り、以下のような異常が見られた場合には動物病院に連れて行き、早期に対応しましょう。

1くしゃみや鼻水が出る

  • くしゃみや鼻水が出ているようなら、アレルギー性鼻炎、もしくは初期のカゼが疑われます。悪化すると肺炎などを引き起こすこともあるので要注意。
    室内飼いとワクチン接種で予防しましょう。

    可能性のある病気
    • 鼻水とくしゃみが出る

      →鼻炎(アレルギー性)など

    • 鼻水とくしゃみのほか咳や目やにも出る

      →ネコカゼ

  • くしゃみや鼻水が出る

2呼吸の仕方がおかしい

  • 呼吸が浅くて早い場合は、心筋症や肺炎が疑われます。舌を出してあえぐようにしているなら、熱中症かもしれません。
    呼吸器に異常が見られた場合は、一刻も早く動物病院へ!

    可能性のある病気
    • 息づかいが荒い

      →心筋症、肺炎、熱中症など

    • 吸い込むのが苦しそう

      →鼻炎、肺炎など

  • 呼吸の仕方がおかしい

3異常になめる

  • 脱毛するほどなめるならストレス、体の一部をしきりになめるならアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎が疑われます。

    可能性のある病気
    • 体の一部をしきりになめる

      →アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など

    • 全体的になめる

      →ストレスなど

  • 異常になめる

4お尻をこすり付ける

  • 排便時に排出されるはずの分泌物が溜まると、肛門周囲に炎症が広がる肛門のう炎に。お尻をかゆがっているうえ、下痢をしているなら寄生虫感染の可能性も。

    可能性のある病気
    • 肛門周囲に炎症が見られる

      →肛門のう炎

    • 肛門に白い粒が見られる

      →条虫症

  • お尻をこすり付ける

5水を飲む量や排泄の回数が多い

  • 多飲多尿が見られるなら、糖尿病、腎臓病、甲状腺機能亢進症をはじめ、さまざまな病気が疑われます。
    ネコが排泄しようとしているのにオシッコが出ないなら、膀胱炎や尿道閉塞の可能性があるので至急動物病院へ!

    可能性のある病気
    • 多飲多尿

      →糖尿病、腎臓病、甲状腺機能亢進症など

    • 尿が出ない

      →尿路結石、膀胱炎、尿道閉塞など

    • 血尿が見られる

      →尿路結石、膀胱炎、子宮蓄膿症など

  • 水を飲む量や排泄の回数が多い

6顔や耳を引っかく

  • 同じ場所を何度もなめたりかいたりするなら、アレルギーのほか、細菌や寄生虫の感染が疑われます。
    放っておくと炎症や膿などの症状が現れるので、動物病院で治療を。

    可能性のある病気
    • 耳や顔のみ引っかく

      →耳ダニ、外耳炎、疥癬(かいせん)など

    • 首やおなかも引っかく

      →アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など

  • 顔や耳を引っかく

7吐く・吐くそぶりを見せる

  • 急いでフードを食べた後や毛玉を出すために嘔吐するのであれば、とくに問題ありません。
    繰り返し吐く場合は、胃や腸に毛が溜まった毛球症、腎臓病、寄生虫などさまざまな病気が疑われます。

    可能性のある病気
    • 繰り返し吐く

      →腎臓病、毛球症、寄生虫、食道炎、胃腸炎、誤食など

    • ふらつき、けいれんも見られる

      →中毒、尿毒症、急性腎不全

    • 吐いても元気がある

      →消化不良、食物アレルギーなど

  • 吐く・吐くそぶりを見せる

以上、「ネコの健康チェック方法」でした。

次回、第20回は、「はじめよう!ネコの腸活」をご紹介。最近耳にすることの増えた「腸活」は、人だけでなくネコにとっても大切!腸活の基本やポイントを解説します。

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