今日からできるペット防災!避難に使えるクレートトレーニング!

ペットと防災についてみなさんと一緒に考えていく連載コラム。第3回目は、世田谷区にある犬の保育園Parco del Caneカーネ保育園の園長 高田由香さんに、わんちゃんのペット同行避難に役立つトレーニングを教わりました。

3.11にも役立った!犬の保育園での防災

  • ◀︎ 今日のトレーニングをデモンストレーションしてくれる、チワワの双子あんにんちゃんと、ころねちゃん。

高田さんが運営する犬の保育園では、常時数十匹のわんちゃんを預かって、しつけや遊びを教えています。東日本大震災が起こった日も、12匹預かっていたわんちゃんたちは、「ハウス!」という高田さんの指示でクレートに入って、安全な場所へ移動できました。わんちゃんたちが丈夫なクレートに入れば、万一何かが落下してきても事故を防げます。

「ふだんからクレートに入ると楽しいことがあると思うように、紐付けてトレーニングをしてください」と高田さん。早速、チワワのあんにんちゃんを使ってクレートトレーニングのコツを教えてくださいました。

キャリーやケージを好きになろう♪避難につかえるクレートトレーニング

  • ◀︎ トレーニングには、においの強いおやつを使います。ただし1回の分量はなるべく少なく。わんちゃんは何回もごほうびをもらうことで、成功体験を記憶します。

  • ◀︎ 飼い主さんはごほうびを手に持って、愛犬に「おすわり」「まて」をさせます。

  • ◀︎ キャリーの扉を開けて「ハウス」と声をかけながら、中にごほうびを入れて誘導します。

  • ◀︎ 中に入れたら「えらいね」と優しくほめて、ごほうびをあげます。
    慣れてきたら扉を静かに閉めて、少しずつ中に入れる時間をのばしていきましょう。

  • 中に入った時は、キャリーにタオルをかけてあげると安心できます。

    怖がる子は屋根が外れるキャリーがおすすめ。屋根を外した状態でトレーニングを始めてあげましょう。

    ごほうびがもらえる遊びだと感じるよう、飼い主さんも楽しみながら続けてください。

クレートを怖がるわんちゃんが多いようです。「どうしたらクレートに慣れさせられますか?」という質問が参加者からありました。

「無理矢理入れると、クレートをいやがるようになります。どうしてもいやがっている子には、裏技ですが屋根と扉を外したクレートの中に入って、伏せやお座りをするトレーニングを繰り返して、クレートに入ることがごほうびを貰える楽しいことだと覚えるようにしましょう。わんちゃんが楽しい遊びだと感じるように心がけてください」と高田さんはアドバイスします。

これも大切!
愛犬を呼び寄せてみよう「待て」と「おいで」のトレーニング

  • 飼い主さんが少し離れたところに行って、愛犬に「まて」をさせます。

    「〇〇ちゃん、おいで」と言って、ごほうびを見せます。

    駆け寄ってきたら「えらいね」とほめてごほうびをあげましょう。

▲ 繰り返しおこない、距離を徐々にのばしていきましょう。

「わんちゃんのトレーニングの基本は、成功したらいつも褒めることを繰り返し、小さな成功体験を積み重ねていくことです。飼い主さんもわんちゃんも、楽しい遊びだと思ったら、覚えやすくなっていきますよ」と高田さん。

災害時には、まず飼い主さんが落ちつくこと

  • ◀︎ 参加したねこちゃんも、飼い主さんの背中の上で聴講。ねこちゃんの場合は、ふだんからキャリーケースに入ることに慣れさせてくださいね、と高田さん。

「クレートでペット同行避難をする際にも、必ず首輪を2本とハーネスをしっかり付けておいてください。パニックになったら、逃げる犬の力は想像以上に強いものです。災害時に飼い主さんが慌てると、わんちゃんにも伝わります。まず飼い主さんが落ちついた声で接することが大切です」と高田さん。

また、夏や冬の暑さ・寒さへの対応も防災袋に備えておくとよいとのこと。冬場の戸外での一時避難には、プチプチの気泡緩衝材でクレートごと覆ってあげると保温効果が高まるそうです。フードや飲み水・トイレだけでなく、避難時のクレートまわりの環境を整えることも考えてあげたいですね。

「ふだんのしつけが、災害時にも活きてきます。ペットを守ってあげることは飼い主の責任。ふだんから楽しくしつけをして、大切な家族であるペットを守ってあげてくださいね」という高田さんの言葉が、飼い主さんみんなの心に伝わったようでした。

Parco del Caneカーネ保育園 園長 高田由香(たかだ・ゆか)さん

高田由香(たかだ・ゆか)さん
Parco del Caneカーネ保育園 園長

日本ドッグパーク普及協会認定ドッグアドバイザーA 級。日本ペットマッサージ協会認定ペットマッサージセラピスト。2006年、世田谷・用賀に「犬の保育園 Parco del Caneカーネ保育園」を開園。園長となる。犬の保育園の他、ペット共生マンションでのしつけ教室やセミナー、ペット博でのペットマッサージのデモンストレーション、ウェブサイトでのペット相談やコラム執筆など、多分野で犬に関わる毎日を送っている。現在の愛犬は、パピヨン、パピヨンxマルチーズのミックス、双子のチワワの4匹。

Parco del Caneカーネ保育園

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