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犬の抜け毛の対策方法とは?換毛期の乗り切り方を紹介

犬の抜け毛の対策方法とは?換毛期の乗り切り方を紹介

古い毛から新しい毛に生え変わる犬の換毛期。
抜け落ちた毛の掃除や愛犬の被毛ケアなど、飼い主さんにとっては少し忙しくなる時期ですよね。ここでは、そんな換毛期を上手に乗り切るためのコツや、注意するべきポイントなどをご紹介します。

1.換毛期とは

換毛期とは

換毛期とは、犬の毛が生え変わる時期のことを言います。
古い毛が大量に抜け新しい毛が生えてくるもので、春と秋の年に2回、それぞれ約1か月かけて生え変わります。

気温の上がる季節には保温性の高い冬毛が抜け、密度の少ない夏毛が生える。そして寒さを迎える頃には夏毛が抜けて、また新たな冬毛が生える。というように、季節ごとの気温や湿度の変化に対応するための生理現象の一つです。

2.その他の犬の毛が抜ける原因

換毛期ではないのに犬の抜け毛が多いときは、何らかの病気や皮膚トラブルが隠れているかもしれません。
例えば、このような原因が考えられるでしょう。

内分泌疾患

クッシング症候群や甲状腺機能低下症など

アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなど

感染症

膿皮症、マラセチア皮膚炎、皮膚糸状菌症など

寄生虫

ノミ・ダニなど

ストレス

ストレスによって毛をむしる、体を過度に舐めるなど

3.換毛期がない犬種もある?

換毛期は、通常ではダブルコートの犬のみに見られるもので、シングルコートの犬にはありません。
しかし昨今では室内飼いが増え、季節の変化による寒暖差を感じにくくなったことで、ダブルコートでも換毛しない犬が見られることもあります。

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4.犬の抜け毛対策

犬の抜け毛対策

毛がどんどんと抜け落ちていく犬の換毛期。飼い主さんにとっては少し大変なこの時期を乗り切るための対策として、4つの方法をご紹介します。

ブラッシング

ブラッシングは犬の皮膚や被毛をすこやかに保つために日常的に大切なケアですが、換毛期にはその頻度を増やすことをおすすめします。
余分な毛をしっかりと取り除き、抜け落ちる毛の量を減らすことができるでしょう。

シャンプー

シャンプーは、抜け毛を洗い流すことができるうえに、汚れを落とし皮膚を清潔に保つこともできます。

トリミング

トリミングによって毛をカットしてもらうことで、ブラッシングやシャンプーなど自宅でのケアがしやすくなります。気温の上がる時期には暑さ・ムレ対策にもなるでしょう。

服を着せる

毛の抜け落ち対策には、服を着せることも有効です。服を着せることで抱っこがしやすくなったり、掃除も一度にまとめてしやすくなったりするでしょう。
ただし気温が高い季節には暑くなりすぎないよう、素材選びには注意が必要です。

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5.犬の抜け毛を放置するとどうなる?

犬の抜け毛をそのままにしておくと、そのたくさんの毛が空中に舞いハウスダストの原因となります。ハウスダストは、犬アレルギーを持たない人でもアレルギー症状を引き起こしてしまうことがあるので要注意。
また、不衛生な環境はダニやノミの温床にもなりかねないため、飼い主さんにとっても犬にとっても健康被害へのリスクが高くなると言えます。

6.犬の抜け毛の掃除のポイント

犬の抜け毛の掃除のポイント

抜け毛が多いと掃除も一苦労ですが、ポイントを押さえれば効率良くきれいにできますよ!

掃除する場所は“上から下・真ん中から外側”へ

犬の毛はホコリと同じように空中に舞い散りやすいので、通常の掃除の基本と同様に
"上から下・真ん中から外側へ"を意識するのが◎です。

ほうきはNG

ほうきを使って掃除をすると、より抜け毛が空中に舞ってしまうので、犬の毛を室内で掃除する場合はほうきは使用しない方が良いでしょう。

掃除機は最後に

できるだけ抜け毛が舞い散るのをおさえるために、ソファやカーペット、家具などに落ちている毛はあらかじめ取り除いてから、最後に掃除機をかけるようにしましょう。ソファやカーペットには粘着シート、家具にはハンディ―モップなどが便利です。

7.まとめ

換毛期は、犬にとっては季節ごとの“衣替え”。飼い主さんの負担を軽減させながら、上手にサポートできると良いですね。
まもなくやってくる秋の換毛期に向けて、ぜひ参考にしてみてください!

監修いただいたのは…

2018年 日本獣医生命科学大学獣医学部卒業
成城こばやし動物病院 勤務医
獣医師 高柳 かれん先生

数年前の「ペットブーム」を経て、現在ペットはブームではなく「大切な家族」として私たちに安らぎを与える存在となっています。また新型コロナウィルスにより在宅する人が増えた今、新しくペットを迎え入れている家庭も多いように思います。
その一方で臨床の場に立っていると、ペットの扱い方や育て方、病気への知識不足が目立つように思います。言葉を話せないペットたちにとって1番近くにいる「家族の問診」はとても大切で、そこから病気を防ぐことや、早期発見できることも多くあるのです。
このような動物に関する基礎知識を、できるだけ多くの方にお届けするのが私の使命だと考え、様々な活動を通じてわかりやすく実践しやすい情報をお伝えしていけたらと思っています。

成城こばやし動物病院 獣医師 高柳 かれん先生

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