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犬とは部屋で共に暮らしたい?(室内飼育)
犬は家屋の外で飼いたい?(屋外飼育)
メリット/デメリットや注意点を解説

犬とは部屋で共に暮らしたい?(室内飼育) 犬は家屋の外で飼いたい?(屋外飼育) メリット/デメリットや注意点を解説

011:室内飼い室外飼い

犬を迎える際、犬の生活環境を室内にするか、庭などの家屋外にするか、 どちらにするか、悩んでいる人もいるかと思います。 環境によって、犬の生活の質や人との関係性は大きく変わります。 室内飼育と屋外飼育のメリットとデメリット、そして、それぞれにおすすめの犬種も合わせてご紹介します。

目次

犬の室内飼育と屋外飼育 メリットとデメリット

最近では、ほとんどの人が室内で犬と共に暮らしています。室内飼育と屋外飼育とでは、犬と共有する時間や生活様式が大きく異なり、それぞれにメリットとデメリットがあります。犬との暮らしをより楽しむためには、室内で共に暮らすことをおすすめします。 しかし、犬を初めて迎える方、犬が主に過ごす場所や犬との距離感について迷っている方は、それぞれのメリットとデメリットをしっかりと把握して、自身のライフスタイルに合った方法を選んで下さい。

犬と室内で暮らすメリットとデメリット

室内で犬と共に暮らしていると、一緒に過ごす時間が長くなり関係性が深まります。一方、被毛が抜けるなど、部屋の汚れが目立ち、掃除をこまめに行わなければなりません。そんな室内飼育のメリットとデメリットをご紹介します。

 <室内飼育のメリット>
 ● 犬のしぐさや行動を十分に観察できる
 ● 犬の異変にも気付きやすい
 ● 鳴き声が外部に漏れにくい
 ● 気温の変化など外的ストレスを受けにくい
 ● 健康を保ちやすい
 ● 信頼関係を築きやすい

 <室内飼育のデメリット>
 ● 抜け毛対策が必要となる
 ● 掃除の回数が増える
 ● 誤食防止やイタズラ防止に注意を払わなければいけない
 ● 空間が狭いと犬にも人にもストレスが溜まる
 ● 構いすぎなど過剰な関わりが犬の分離不安を引き起こす

犬を屋外で飼うメリットとデメリット

屋外飼育では、犬の存在や行動による生活ペースへの影響は受けにくいですが、環境整備に十分に気を付けないと気温変化など外的なストレスを犬が受けることになります。ここでは、屋外飼育のメリットとデメリットをまとめてみました。

 <屋外飼育のメリット>
 ● 家の中が汚れない
 ● 犬の臭いが気にならない
 ● 犬による生活ペースの乱れが少ない
 ● 犬の自由度があがる(敷地内放し飼いの場合)

 <屋外飼育のデメリット>
 ● 気温の変化が激しく、犬がストレスを受けやすい
 ● 犬の異変に気付きにくい
 ● 雨風に当たるため体が汚れやすい
 ● 鳴き声が近所迷惑となり、トラブルに発展する
 ● コミュニケーションの時間が少なくなる。
 ● 犬への愛着が薄くなる
 ● 犬の生活の質が下がる(係留状態の場合)

犬の室内飼育と屋外飼育別注意点

 

上記のように、室内飼育と屋外飼育とではそれぞれにメリットとデメリットがあります。 ここからはそれぞれの特徴を踏まえ、注意点をご紹介していきます。

室内飼育での注意点

犬と過ごす時間の長い室内飼育では、部屋の環境整備が重要です。 犬が自由にしている状況では、人は食事をしないようにしましょう。犬が欲しがるからといっておかずなどを与えると、肥満の原因や栄養の偏りに繋がります。また、小さな子供がいる場合などでは、食べ物を与えるつもりがなくても食べこぼしなどを食べてしまいます。食事時には犬をハウスさせる(ケージに入れる)か、別の部屋で食べるようにしましょう。

また、犬の生活空間には物が散乱しないよう、日頃から整理整頓を心がけてください。床にある小物を誤食して、開腹手術が必要になるケースもあります。犬はさまざまなものを誤食・誤飲します。ゴミ箱を漁って、食品のビニールや串を食べてしまうこともあります。洗剤や殺虫剤など有毒な液体をなめることもあります。誤食・誤飲を防ぐためにも、犬の生活空間にはなるべくものを置かず、少しでも危険だと思うものには、近づけないような工夫も必要です。

他にもフローリングなど滑りやすい床材は犬の足腰に負担を掛けます。犬が活発に動く場所には、滑りにくい材質の敷物を使いましょう。また、滑りやすい材質の階段も落下の危険性があります。住居内の危険に対して注意深く対処してください。

屋外飼育の注意点

屋外飼育で最も注意したいのが、犬とのコミュニケーション不足です。室内飼育に比べて一緒にいる時間が短くなるため、どうしてもコミュニケーションが少なくなります。そして、コミュニケーション不足は、犬に慢性的な孤独感からの強いストレスを引き起こします。また、犬の異変に気付くのが遅れるなど、犬の健康維持にも悪い影響を与えます。 散歩を楽しんだり、定期的にブラッシングをしたり、一緒に遊ぶ等スキンシップの時間を設けて下さい。

また、短い時間室内に入れてあげることでも、犬とのコミュニケーションは深まります。 病気のサインを見逃さないことも大切です。接する時間が少ないと、どうしても異変に気付くのが遅れます。水を飲まない、たくさん飲む、フードを残す、吐物がある、便をしていない、下痢をしている、元気がない、歩き方がおかしいなど、異変を感じたら、注意深く観察し、少しでも悪化兆候があれば、できるだけ早く動物病院へ連れて行きましょう。

気温の変化や雨風の影響を軽減できるように居場所の環境にも配慮をして、快適に過ごせるような工夫してあげましょう。

犬種による違いは?

ここまで、室内飼育と屋外飼育のメリットとデメリット、注意点についてまとめてみました。 次に犬種による違いと環境適正について、ご説明します。 犬との暮らしを考えている方は、参考にして犬種選びに役立て下さい。

室内飼育に適している犬種は?

室内飼育に適している犬種の一つとして「トイプードル」が選ばれます。 トイプードルは季節の変化に伴う毛の生え変わりがほとんどなく、抜け毛が少ないため、被毛による掃除負担も少なくて済みます。 また、トイレトレーニングなどのしつけも比較的簡単に受け入れてくれる気質です。 ただし、毛玉対応として、ブラッシングはこまめにしてあげて下さい。 ブラッシングをコミュニケーションツールとして、上手く活用することも大切です。

「マルチーズ」も室内で一緒に暮らしやすい犬種です。マルチーズは環境順応性が高く、穏やかな性格で室内を激しく走り回ることもなく、散歩時の負担も少なく、高齢者との暮らしにも適しています。 プードルに比べると抜け毛など被毛対応は少し手間がかかります。

一方、チワワなど超小型犬を屋外飼育することには無理があるので、室内飼育がおすすめです。足音などによる騒音もなく、ペット共生型集合住宅でも生活可能な小型犬に分類されます。一方、性格は気が強く、育て方によっては過剰に吠える犬種でもあります。子犬期から子犬教室や幼稚園に参加するなど社会化やしつけなど適正飼育を心がけて、過剰に吠えないように育てることが重要です。また、体は小さくてもマルチーズに比べると要求運動量が多く、ボール遊びや綱引きなど、日頃からしっかりと遊んであげる必要があります。そして、社会性を高めたり、ストレス軽減を図るための散歩はとても大切です。

屋外飼育に対応できる犬種は?

気温など天候が大きく変わる屋外飼育では、季節の変化に対応できる「ダブルコート」の犬種が適しています。ダブルコートとは毛が上毛と下毛の二重構造になっており、季節の変わり目で毛が生え変わる犬種のことです。

ダブルコートで一般的な犬種は、「ラブラドールレトリバー」です。水をよく弾く上毛と冷気を通さない厚い下毛のダブルコートで、寒さにも比較的強いとされています。そして、ラブラドールレトリバーは人懐っこく、優しい性格なので、身近な人だけではなく、初対面の人や動物に対しても友好的です。その気性から盲導犬や病院におけるファシリティ犬、救助犬としても活躍しています。 スペース的に余裕があるのであれば、関係性をより深めることができる室内での暮らしをお勧めします。

最近は少なくなりましたが、番犬という使役目的で屋外飼育を希望されるのであれば「柴犬」や「秋田犬」がその役割を担うと思います。「柴犬」は縄文時代から番犬として人と共存してきました。日本の住環境にとても適した犬種でもありました。しかし、最近では集合住宅が増えるなど日本の住環境も大きく変わり、柴犬との生活様式も変化しつつあります。また、忠実で素朴な性格ですが、神経質で頑固な一面もあります。そのため、ただ単純に広い庭を走り回っているから運動量が足りていると思うのではなく、一緒に散歩したり、ボール遊びや綱引きなどを通じて、コミュニケーションを深めることが重要になります。そのことが良好な関係性と絆を築く助けとなります。

また、秋田犬も優れた知性と高い警戒心を持っています。そのために、番犬としての役割を果たす資質を備えています。一方、心を許した人に対してはとても友好的である反面、初対面の人や気に入らない時には攻撃的になり、噛みつくことがあります。咬傷事故を無くすためには、番犬としての役割を求めるよりも人との関係性を深め、友好的な犬として育てた方がいいかもしれません。 秋田県原産のため寒さに強いのですが、暑さにはとても弱い傾向があります。 気温が高くなりやすい環境は絶対に避け、屋外飼育に共通することですが、狭い場所に係留したり、極端に行動範囲を狭めることは犬への強いストレスとなります。 屋外飼育に対応できる犬だからこそ、室内飼育と同じような配慮が必要になります。

犬とは、室内で一緒に暮らすことをおすすめします

屋外飼育では、車など外の騒音や寂しさから犬がストレスを感じやすく、コミュニケーション不足から関係性も希薄になり、犬の体調変化に気づくのも遅れがちになります。結果として、室内で暮らす犬よりも寿命が短くなります。 犬の心身の健康、人との良好な関係性や絆の構築など、さまざまな視点から犬とは室内で、家族として、仲間として一緒に暮らすことをおすすめします。

しかし、犬の大きさや住環境などの問題から、どうしても屋外飼育を選択する場合には、なるべく犬が寂しがらないように可能な限りコミュニケーションをとり、犬の様子を十分に観察し、小さな異変でも気づけるようにしましょう。

いずれにしても、犬を家族、友人として迎え、生涯を通じて愛情をもって一緒に暮らし、見送る覚悟が必要です。

 
動物看護師 富永 良子先生

お話を伺ったのは…
動物看護師
富永 良子さん

18年間の動物病院勤務を経て、2017年よりフリーランスの動物看護師として活動中。「犬や猫ともっと楽に、もっと楽しく暮らそう♪」をモットーに、犬や猫の心の健康を大切にした育て方や暮らし方の提案に力を入れている。現在は、動物病院でパピークラスやノーズワークレッスンを開催。ペット共生型有料老人ホームで高齢者とペットとの暮らしのサポートも行っている。

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