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マンション&アパート(集合住宅)で犬と暮らすためには?~人が守るべきルールとマナー、適した犬とは?~

マンション&アパート(集合住宅)で犬と暮らすためには?~人が守るべきルールとマナー、適した犬とは?~

009:マンションアパート

マンションやアパート(以下:集合住宅)で犬と一緒に暮らすことはできるの?条件は?規則は?などなど、集合住宅で生活する人が犬との暮らしを考えた時に、それに伴うルールやマナーについて、多くの人が疑問を持ったり、悩んだりします。

今回は、そんなルールやマナーについて解説します。また、犬種独特の体質や気質を含めて、集合住宅での暮らしに適した犬についてもご紹介します。 既に集合住宅で犬と暮らしている人、今後、暮らしたいと思っている人、ぜひ参考にしてみてください。

目次

犬と暮らすためのルール

ペット共生型住宅(ペット可)であることが最低条件です。そして、集合住宅には、さまざまなルールがあります。最初に、ペットに関する管理規約と賃貸物件における敷金の扱いについてご紹介します。

管理規約

集合住宅では、快適な生活を維持するために管理規約が設定されています。「管理規約」とは、国土交通省が定めた「マンション標準管理規約」をもとに大家が作成したルールのことです。その中には、共用部分の範囲や使用方法に加え、ペットに関する管理規約もあります。管理規約のほとんどには、ペット飼育の可否が定められています。万が一定められていない場合には、住民の4分の3以上の賛成を得てから飼育を可能にしなければなりません。

欧米諸国に比べ、日本ではペットの飼育を許可している集合住宅は決して多くはありません。「犬の鳴き声が近所に迷惑をかける」、「ペットの臭いが気になる」、「ペットアレルギーの住人がいる」などの理由から、許可できないという現実があります。また許可されていたとしても、犬の大きさが限定されているなど、条件があることも少なくありません。

集合住宅で犬と暮らしを始める場合、管理規約の確認は必須です。

賃貸物件における家賃と敷金について

賃貸住宅を借りる際には多くの場合、敷金が発生します。「敷金」とは、家賃の不払いなどの債務を担保するために、事前に支払っておく費用のことです。 ペット共生型(ペット可)賃貸住宅では、家賃や敷金が相場よりも少し割高になっているケースもあります。家賃はおおむね1~2割高、敷金も一般的な賃貸物件では家賃1~2ヶ月分ですが、ペット共生型賃貸物件では2~3ヶ月分と、1ヶ月分多いケースがほとんどです。 このことは、世間一般では、ペットが屋内で生活すると壁や床に傷がついたり、においが付きやすいと考えられているからです。

退出時には契約者に原状回復義務が発生します。「原状回復義務」とは、売買契約の解除にあたり契約前の状態に戻す義務のことです。ペットが壁や床につけた傷は契約者の過失となり、修繕費を負担する義務があります。

また一般的な賃貸物件では大家が負担するべき費用をペット同居によるものと判断され、修繕費として請求されるケースもあります。このようにペットと同居した場合には、原状回復費用が通常よりも多く発生します。しかし、穏やかで、人との関係が良好な犬との暮らしの場合では、通常の費用で済んでいるケースも多くみられます。また、入居時に支払っていた敷金は原状回復費に充てられ、過不足は退去時に清算されます。

犬との暮らしを楽しむために必要なマナー

ペット共生型集合住宅(分譲マンションを含む)にも犬が苦手な人や他人の犬の行動を受け入れることができない人もいます。 さまざまな人が暮らす集合住宅で犬と楽しく暮らすためには、他人への配慮や他の犬に対する心遣いがとても重要です。

集合住宅では、昼夜間を問わずの騒音、ごみの放置、異臭は禁忌。 犬の鳴き声、排泄物の処理、被毛の散乱などはトラブルの原因。 排泄物の処理を心掛ける(特に共有部では!)、ベランダや屋上を含め被毛が散乱するような場所でのブラッシングはしない、定期的にシャンプーをするなど常に清潔に保つのは最低限のマナーです。

また、犬の鳴き声は大きなトラブルとなる可能性を秘めています。 無駄吠えをし難い環境づくりはもちろん、子犬のうちからトレーニングをして無駄吠えによる迷惑をかけないようにしましょう。

犬を苦手とする犬もいます。 共有部はもちろん、どんな時でも部屋を出たら必ずリードを! 犬同士の争いが起こらないように、お互いに気をつけましょう。

集合住宅で暮らしやすい犬とは?

集合住宅で暮らしやすい犬の条件として、無駄吠えをしないことと攻撃的でないことが求められます。 また、犬種による適性についてもご紹介します。

無駄吠えをしない、攻撃的でない犬

犬の鳴き声が近所の人との大きなトラブルに発展する恐れがあります。 そして、家族にとっても無駄吠えは大きなストレスになります。

また、攻撃的な犬もトラブルを起こしやすく、他の人や犬にとっても危険な存在です。 吠えることや縄張りを守ることは犬本来の行為です。無駄吠えを防ぐために吠えない犬種を探すのではなく、吠えないような状況を作ることが重要です。

攻撃性についても基本的な考え方は同じです。子犬教室や犬の幼稚園に通ったり、しつけ教室で先生や先輩の飼い主さんに犬の習性や吠えない環境づくりを教えてもらうのもいいかもしれません。 犬の本能やそれに基づく行動を知ることが、無駄吠えを少なくしたり、犬が穏やかに育つ助けとなり、犬との楽しい暮らしに繋がります。

体格は?

正確に犬の体格を示すのではなく、一般的な入居条件として体重を基準にして、10kg未満を小型犬、中型犬が25kg未満、25kg以上を大型犬と分類されることが多く、中型犬までを認めていることが多いようです。

大型犬の方が無駄吠えもせず、気性も穏やかな犬が多いのですが、集合住宅では散歩など外出時には廊下を通ったり、エレベーターを使う必要があります。そして、残念ながら、ほとんどの集合住宅では共用部での犬の歩行を認めていません。共用部を移動する場合には、抱っこするかキャリーバッグに入れることが条件になっています。そのために大型犬禁止物件が多いと思われます。

また、一階に住むのであれば特に問題はありませんが、高層階に住む場合には外に出るまでの距離が長く、犬が大きすぎると移動が大変です。自身の体力や体重を考慮しての犬種選びも重要です。

おすすめの犬種は?

トイプードル、マルチーズ、チワワなどの愛玩犬

犬は犬種によって大きくグループ分けされています。その中でも愛玩犬グループは人のパートナーとして生まれた犬種が多いため、集合住宅でも比較的一緒に暮らしやすい犬種が多いです。小型のため抱っこもしやすい大きさで、中型犬に比べ吠え声も小さくなります。 ただし、トレーニングは他の犬種同様必要となります。

同じ小型犬でもダックスは狩猟の際に飼い主に獲物を吠えて教えていたため吠え声が大きくなります。テリアグループも狩猟を得意とするため、運動量が多く活発な犬種が多くなり狭いマンションでは運動不足から問題行動を起こしやすくなる場合があります。気になる犬種がみつかったら、その犬種のルーツを知り特性を理解してから選ぶことをおすすめします。

詳しくはこちらをご覧ください。

集合住宅で犬との暮らしを楽しむためには、穏やかな性格で、無駄吠えが少なく、簡単に抱っこできるサイズの犬種を選ぶ必要があります。

まとめ

集合住宅で犬と楽しく暮らすためには、賃貸物件だけではなく分譲マンションであっても管理規約の確認が重要です。そして、騒音・ごみ・異臭など一般的な迷惑行為に加え、犬の排泄物の処理、被毛の拡散など様々なことに対する配慮が必要となります。

また、共用部分の抱っこでの移動の負担など自身の体力を含め、様々な視点から適した犬種を選びましょう。 ただし、犬種選びが全てではなく、犬の本能や気質、行動を十分に理解して、誰にでも好かれるような犬との生活を目指しましょう。 ルールとマナーを守り、大切な犬との暮らしを楽しんでください。

 
動物看護師 富永 良子先生

お話を伺ったのは…
動物看護師
富永 良子さん

18年間の動物病院勤務を経て、2017年よりフリーランスの動物看護師として活動中。「犬や猫ともっと楽に、もっと楽しく暮らそう♪」をモットーに、犬や猫の心の健康を大切にした育て方や暮らし方の提案に力を入れている。現在は、動物病院でパピークラスやノーズワークレッスンを開催。ペット共生型有料老人ホームで高齢者とペットとの暮らしのサポートも行っている。

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