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◆ ノミの生態・影響と駆除方法

寄生虫は胃や腸など体内に寄生する「内部寄生虫」と皮膚や耳などの体の表面に寄生する「外部寄生虫」とに分けることができます。今回お話する『ノミ』は後者に属します。

ノミはどんなところに発生するのか?

ノミは普通、春から夏の時期に多くみられ、温暖で湿度の高い場所を好みます。
常時犬や猫の体に寄生し住みついているわけではなく、ノミの成虫が吸血時に犬・猫そして、人間にも寄生します。

ノミは<卵⇒幼虫⇒さなぎ⇒成虫>と成長します。
成虫になると犬・猫に寄生し、その体の上で産卵を行い、その卵は犬・猫が動くたびにいろいろな場所に運ばれたり、その周辺に落ちたりするため、卵~さなぎの期間は犬・猫の寝床などでも発育、成長します。

ノミの成虫
ノミの成虫

イヌノミとネコノミが代表的なものとして知られていますが、名前のとおりにイヌノミは犬、ネコノミは猫といった風に寄生するわけではありません。現在ノミとして多く見られるのは、その大半がネコノミです。 そして、ノミは人間をも含めた他の動物からも吸血して被害をもたらしているのです。

まずは愛犬・愛猫をチェックしてください。

まずは愛犬・愛猫の毛を掻き分けて皮膚の様子を調べてください。
黒い小さな粒が見られたら、それはノミのフンかもしれません。ノミが寄生している場合には寝床などにも、同様のフンが見られます。

ノミは通常春から夏の時期に多く見られ、温暖で湿度の高い場所を好みます。 ですから、常時犬や猫の体に寄生しているわけではなく、成虫となったノミが吸血時にだけ犬や猫をはじめとする動物の体に寄生するのです。

「たかがノミくらい」と侮ってはいけません。

ノミの吸血によって貧血を起こすこともありますし、痒みのあまり引っ掻いてしまい、それが原因で化膿性の皮膚炎になってしまう場合もあるのです。

また、吸血時に体内に入るノミの唾液によってアレルギー性の皮膚炎になったりもします。

ノミは瓜実条虫(うりざねじょうちゅう・消化器系寄生虫の一種)を媒介する中間宿主でもあります。人間もノミに咬まれて湿疹や発赤が足や腕にできることもあります。

定期的にチェック

ノミの駆除のために飼い主さんがしてあげること。

飼い主さんにできるノミの駆除方法としては目の細かいノミ取り櫛を使う、というものがあります。 洗剤を溶かした水をコップなどに入れて用意しておき、櫛の目にかかったノミを素早くその液に漬けていくというものです。

しかし、この方法の弱点は成虫だけを一時的に取り除く効果しかない、という点です。 前述したノミのライフサイクルを考え合わせますと、成虫の駆除と同時に、ノミが成虫になるまでの卵~さなぎの期間も含めた総合的な処置が必要になってくるのです。

成虫の適切な駆除、孵化の阻止、ノミが発育しにくい衛生環境作り、こうしたことを同時に、継続的に行うことが重要なのです。 そして、何よりも普段寝床として使っているベッドや毛布などを汚れたままにせず、天気の良い日には犬小屋を含めた虫干しをしてあげるようにして飼育環境の衛生管理を行ってください。

虫除けスプレー

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