猫のよだれや口臭がひどい!
よだれや口臭の原因と気をつけるべきサイン

猫のよだれや口臭は、病気の可能性があります。
早めの対処が重要ですので、気になる場合はすぐに動物病院へ連れていきましょう。

よだれや口臭で考えられる主な原因は、次の5つになります。

原因1.歯周病
原因2.口腔腫瘍
原因3.歯頚部吸収病巣
原因4.難治性口内炎
原因5.カリシウイルス性口内炎

原因1.歯周病

口臭の他に、以下に当てはまるようなら歯周病である可能性が高くなります。

・歯に黄褐色の歯石がたまっている
・歯と接する歯肉部分に腫れや出血がある
・歯がぐらついている

歯周病は、歯垢(細菌の固まり)や歯石(歯垢が石灰化して硬くなったもの)が原因で歯の周辺組織に起こる炎症です。
歯と歯肉の境目に歯垢がたまり、歯垢中の細菌によって歯肉に炎症を起こします。
進行すると歯と歯肉の境目が深くなり(歯周ポケット)、歯を支える歯槽骨まで溶かしてしまい歯がぐらつくようになります。
最終的に抜歯が必要になることもあり対処が必要です。

前臼歯の根に炎症を起こすと以下のような症状が出ます。

・目の下に膿がたまって腫れてくる
・犬歯の根が炎症を起こした結果、周囲の骨が溶け口と鼻がつながってしまい鼻水や鼻血などが出る。

以上のような、歯のトラブルとは思えない症状が出てくることもあります。
また歯周病菌が血流で運ばれ、心臓や肝臓、腎臓など内臓の病気を引き起こす可能性もあるといわれています。
治療は、動物病院での歯石除去(スケーリング)が基本ですが全身麻酔が必要なため、高齢になるとリスクを伴います。

対処方法としては、やはり日頃からの予防が第一、子猫のころから歯みがき習慣をつけましょう。

原因2.口腔腫瘍

猫の口腔内にできる悪性腫瘍の多くは、皮膚や粘膜にできる「扁平上皮がん」です。
舌や歯肉などにしこりができ、そこに潰瘍や出血が見られたり血の混じった粘着性のよだれを流し、食事や水を摂りづらそうにすることもあります。

治療は、外科手術が中心ですが、症状や進行度合いに応じて放射線治療や抗がん剤を用いることもあります。

猫は厄介な口内トラブルの多い動物ですが、外からは見えないため、どうしても発見が遅れがちです。
対処方法として、歯みがき習慣をつけ、日頃から口内チェックを心がけてください。

原因3.歯頚部吸収病巣

「歯頸部吸収病巣」は、歯が歯頸部(歯の根本)から溶けて、あごの骨に吸収されてしまう猫特有の病気です。
本来、乳歯から永久歯への生え替わりの時だけに働いて、乳歯を溶かす破歯細胞(はしさいぼう)が異常増殖し永久歯まで溶かしてしまうもので、破歯細胞性吸収病巣ともいいます。

・よだれや口臭
・食事を食べづらそうにする
・歯肉の腫れ等の症状が見られる

など、病巣が歯の表面のエナメル質やセメント質から象牙質へさらに内部の歯髄へと侵食していき、進行するにつれて痛みが激しくなります。

原因は不明で、予防法や進行を止める有効な手だてはありません。
そのため、治療は進行度合いに応じた対症療法となります。
エナメル質やセメント質の軽い損傷なら、フッ素を塗布して対処を行います。
病巣が象牙質に及んでいる場合は、欠損部を充填材で修復することもあります。
歯髄にまで達し、痛みが激しい場合は抜歯します。

狩りの必要のない現代の飼い猫は、抜歯しても日常生活にそれほど支障はきたしません。
ちなみに歯がすべて吸収されてしまえば、痛みもなく、治療の必要もありません。

原因4.難治性口内炎

「難治性口内炎」は、中・高年齢の猫に多い、激しい痛みを伴う慢性の炎症性疾患です。
ひどい口臭や膿のようなよだれ、歯肉や口腔粘膜が赤く腫れ、潰瘍や出血が見られることもあります。
痛みで食べられず、どんどん衰弱していく、たいへんつらい病気です。

・免疫系の障害
・猫白血病ウイルス(FeLV)
・猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症

などの病気にかかった猫に、重度の難治性口内炎が発症しやすいことが知られています。
原因は解明されていません。
歯肉炎や歯周病を併発することも多いですが、歯周病は原因ではなく、口内炎を悪化させる要因と考えられています。

原因がわからないため、対処法や確立した治療法はありません。
ステロイド、インターフェロン、ラクトフェリン、非ステロイド系消炎鎮痛剤など様々な方法が試みられていますが、必ずしも満足な効果が得られるわけではなく、完治の難しい病気です。
薬剤が効かない場合は、レーザー蒸散術を行ったり、すべての歯を抜く顎抜歯によって症状が改善することもあります。

原因5.カリシウイルス性口内炎

「猫カリシウイルス感染症」は、通称「猫かぜ」と呼ばれるものの一種です。
その多くは感染猫との接触によってうつりますが、空気感染することもあります。
くしゃみ・鼻水・咳・発熱などの症状に続き、口内や舌に潰瘍や水疱などの異物でき、痛みで食事が摂れなかったり、大量の唾液が出たりします。

通常は1~2週間で回復しますが、時に肺炎を起こして命に関わることもあります。
ウイルスに直接効く薬はありませんので、治療は、インターフェロンの投与や栄養補給を行います。
体力や免疫力の低下を防ぐとともに、他の細菌の二次感染を防ぐために抗生物質を投与することもあります。

対処法としては定期的なワクチン接種で予防できますが、猫カリシウイルスは、人のインフルエンザウイルスと同様、様々なタイプが存在するため、ワクチンをしているからといって完全に防げるわけではありません。

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