クリスマスUFOキャッチャー

【獣医師監修】犬の嘔吐の原因は何?病院へ連れて行くべき症状と正しい対処法を紹介

役に立ったらシェア!

【獣医師監修】犬の嘔吐の原因は何?病院へ連れて行くべき症状と正しい対処法を紹介

 

 

犬が吐く…犬の嘔吐の原因と対処法は?

愛犬が吐いてしまうと、飼い主さんは不安になってしまうもの。今回は、愛犬の健康管理において基本の「吐く」について、その状態と対処法を学びましょう。食べすぎや空腹などで犬はよく吐きますが、なかには危険度の高い病気が潜んでいるケースも。原因や危険度の見極め方を知って、慌てず適切に対処するようにしましょう。

目次

お話を伺ったのは…

ロッキー動物病院・院長
獣医師 蔵所 宏好先生

「病気でないのに毎日行きたくなる病院」をキャッチコピーに掲げるロッキー動物病院の院長。「動物医療を通じて、犬や猫と生活することは、とても楽しいことで人生を豊かにするということを伝える」をモットーにしている。プライベートでは空手の少年部指導員であり、ホームページで映画について語るブロガーでもある。

ロッキー動物病院・院長 獣医師 蔵所 宏好先生

犬が吐く原因は?

犬が吐く原因は、様子見していて大丈夫なケースと、危険度の高いケースにわかれます。
様子見していて大丈夫なのは、①フードを急いで食べた時、②白い泡や黄色の液体を吐いたが元気や食欲はある時、③草を食べて吐いたが元気で食欲がある時、です。①のフードを急いで食べた時は、未消化のままフードが吐き出された状態ですから、嘔吐後に元気であれば心配いりません。②の白い泡や黄色の液体を吐いた時、原因の一つは空腹です。胃液や胆汁の逆流が考えられますので、空腹時間を短くして様子を見ましょう。しかし、病気が起因するケースもあります。ほかの症状がないかチェックしてください。③の草を食べて吐くことはよくあります。繰り返さなければ問題ありませんが、草に農薬が付着している場合があります。できるだけ草は食べさせないようにしましょう。また、嘔吐後に大量のフードを食べさせるのはよくありませんが、好物を見せて食べに来るようであれば少し様子を見ても大丈夫です。

一方、危険度の高いケースは、①一過性の嘔吐だが食欲もない、②繰り返し吐く時、③苦しそうに背中を丸めてうずくまっている時、④嘔吐物に血が混じっている時、⑤嘔吐物に異物が混じっている時、⑥嘔吐物から便の臭いがする時、⑦下痢・発熱・痙攣などの症状を伴う時、です。これらの兆候があれば、すぐ動物病院に連れて行きましょう。
消化器の病気では胃腸炎、大腸炎、すい炎、胆のう炎、腸閉塞、胃拡張、胃捻転などの恐れがあり、感染症ならば犬ジステンパーウイルス感染症、犬パルボウイルス感染症、レプトスピラ感染症、犬伝染肝炎の可能性があります。さらに、腎不全、肝不全、副腎皮質機能亢進症、緑内障、腫瘍、熱中症、アレルギーといった全身・臓器の病気が関連している場合、おもちゃや化学薬品、チョコレート・ネギ類・ブドウ類を口にしている場合もあります。チェックリストを参考に、嘔吐のタイプを見極めてください。

犬が吐いたときにチェックすべき7つのポイント

食べた物を口から戻すことを「吐く」といいますが、犬が吐く背景にはいろいろな原因が潜んでいます。愛犬が吐いた場合は・・・
・どんな状況で吐いたのか
・吐いた後の様子はどうか
・どんな物を吐いたのか
など、よく観察してください。
そうすれば動物病院で受診する際にも診断がつきやすくなります。

吐いた時の7つのチェックポイント

□ 吐いた後に食欲はあるか?
□ 吐いたのは1回か、複数回か?
□ 吐いた後の犬の様子は?
□ 吐いたのは食後何分後か?
□ 吐いた物は何か?血液や異物の混入は?
□ 下痢を伴っていないか?
□ 異物や中毒性物質を口にした可能性は?

様子見していても大丈夫な3つのケース

愛犬が吐くと「どうしたの?どこか悪いの?」と飼い主さんは不安になってしまうもの。しかし、犬は比較的よく吐く動物なので、吐いたからといって必ずしも病気というわけではありません。次のようなケースで、吐いた後も元気で食欲もあれば様子を見ていても構わないでしょう。

ケース1.フードをガツガツ食べて吐く

ケース2.白い泡や黄色の液体を吐いたが、元気や食欲はある

ケース3.草を食べて吐いた後、元気で食欲がある

ケース1.フードをガツガツ食べて吐く

食欲旺盛な犬がフードをガツガツ食べて、食後すぐに吐くことがあります。
吐いた後も元気で、吐き戻したものを食べてしまうこともあります。
これは慌てて食べたものが未消化のまま吐き出されただけなので、あまり心配はいりません。

ケース2.白い泡や黄色の液体を吐いたが、元気や食欲はある

白い泡状の液体や黄色い液体を吐いた場合は、少し注意してください。もし元気で食欲があれば心配いりません。空腹で胃液や胆汁が逆流したものと考えられます。しかし、食欲がない場合は病気が隠れている可能性があります。

ケース3.草を食べて吐いた後、元気で食欲がある

散歩中に草を食べて吐くこともよくあります。
吐き気をもよおしたり、胃酸過多で胸焼けを起こした時に草を食べ、その刺激で胃のなかに滞る食べ物や余分な胃酸を吐き出そうとしている、といわれています。
体にとって悪いものを排出する生理現象ともいえるので、繰り返さなければ問題ありません。しかし、吐いた後に食欲がない場合はすぐ動物病院で受診しましょう。

サインを見逃さないで。嘔吐で早期発見できる病気とは

緊急性の高さを見極める大切なポイントは、吐いた後に⾷欲があるかどうかです。好物を喜んで食べるようなら、様子を見ていておおむね問題ありません。しかし、まったく⾷べない時は重症の可能性があります。すぐ動物病院に連れて行きましょう。
嘔吐の原因で最も多いのは食べすぎですが、なかには胃炎やすい炎といった消化器の炎症も少なくありません。散歩中に落ちているお菓子を拾い食いしたり、ペットホテルに預けられてストレスを感じたり、乗り物酔いをして体に負担がかかったり。さまざまな要因が急性胃炎を引き起こします。一度だけ吐いて元気になれば様子を見ていて問題ありませんが、繰り返し吐くようであれば重度の炎症(すい炎など)、中毒、ウイルス感染症が疑われます。加えて、下痢、発熱、痙攣などほかの症状を伴うようであれば、すぐ動物病院に連れて行きましょう。悪性腫瘍、腎不全、熱中症など、緊急性の高い病気の恐れがあります。
そして、嘔吐物の状態も観察してください。嘔吐物に血が混じっている場合は腫瘍や食道異物の恐れ、嘔吐物から便の臭いがする場合は腸閉塞の恐れがあります。動物病院に行く際は嘔吐物をビニール袋に入れるか、携帯電話などで撮影してください。もし可能であれば、嘔吐している愛犬の様子を動画で撮影して持参しましょう。食事や排せつの回数を含め、飼い主さんだからこそ気づける異変の情報が、早期に原因を突き止める手がかりになります。

すぐに動物病院へ行くべき7つの吐き方

吐く原因で最も多いのは食べすぎによる急性胃炎ですが、嘔吐にはさまざまな病気が関連しており、消化器以外の病気の可能性もあります。
一過性のもので、繰り返さなければ心配いりませんが、少しでも気になるサインが見られたら、すぐに獣医師に相談しましょう。

吐き方1.一過性の嘔吐だが、食欲がない

吐き方2.繰り返し吐く

吐き方3.腹痛を伴う

吐き方4.嘔吐物に血が混じっている

吐き方5.嘔吐物に異物が混じっている

吐き方6.嘔吐物が便の臭いがする

吐き方7.下痢、発熱、痙攣など、ほかの症状を伴う

吐き方1.一過性の嘔吐だが、食欲がない

吐いた後、食欲がない場合はすぐ動物病院に連れて行きましょう。重篤な病気が起因している可能性があります。

吐き方2.繰り返し吐く

一度吐いただけで元気な場合は、半日~1日絶食・絶飲して様子を見てください。しかし、繰り返し吐く場合は消化器の病気、異物の誤食、毒物による中毒、ウイルス性感染症などの疑いがあります。

吐き方3.腹痛を伴う

苦しそうに背中を丸めてうずくまっている時、指でお腹を押さえると腹筋に力を入れて固くする時は腹痛の可能性あり。

吐き方4.嘔吐物に血が混じっている

少量の血が混じっている場合は腫瘍の疑いが。重い潰瘍や腫瘍では、出血で嘔吐物がコーヒー色になることも。

吐き方5.嘔吐物に異物が混じっている

おもちゃの破片や植物など、食事以外の異物が混入している場合は要注意。

吐き方6.嘔吐物が便の臭いがする

嘔吐物に便臭がする場合は、腸閉塞を起こしている疑いが。

吐き方7.下痢、発熱、痙攣など、ほかの症状を伴う

下痢、発熱、ショック症状など、嘔吐以外にも激しい症状を伴う場合は、極めて緊急性大。

注意! 食道にトラブルを抱える場合の「吐出としゅつ」とは

犬が吐く場合、そのほとんどは胃や小腸の内容物を戻す「嘔吐」ですが、なかには食道などに問題があり、食べたものが胃に到達する前に吐き出してしまうことがあります。

これを嘔吐と区別して「吐出」と呼んでいます。

こうした吐出を食事のたびに繰り返す場合は、食べたものが食道を通過できない原因(食道拡張症、腫瘍、異物など)があると考えられますので、動物病院で受診しましょう。

吐く原因となる7つの病気

由来する病気によっては吐く以外にも様々な症状を伴います。嘔吐以外の症状にも注意することが必要です。

1つ目.食事の問題

2つ目.胃内のトラブル

3つ目.小腸のトラブル

4つ目.腹腔内のトラブル

5つ目.代謝性疾患

6つ目.薬物や中毒性物質

7つ目.ウイルス性感染症

1つ目.食事の問題

急いで食べた、食事内容を急に変えた、異物を食べたなど。

嘔吐物に混じる血液や異物に注意

2つ目.胃内のトラブル

胃炎、胃潰瘍、腫瘍、幽門部の狭窄、胃捻転、誤飲による異物など。

嘔吐物に混じる血液や異物に注意

3つ目.小腸のトラブル

慢性腸炎、腸捻転、誤飲による異物、寄生虫など。

異物による腸閉塞が起これば緊急手術に

4つ目.腹腔内のトラブル

すい炎、腹膜炎、腫瘍など。

異物による腸閉塞が起これば緊急手術に

5つ目.代謝性疾患

腎不全、肝不全、糖尿病、副腎皮質機能低下症など、代謝性疾患に伴うもの。

「水をたくさん飲む」などの特徴的な症状も

6つ目.薬物や中毒性物質

農薬・殺虫剤・殺鼠剤などの薬物、ネギ類・チョコレート・毒性のある植物などの犬にとっての中毒性物質を口にしたことによるもの。ナメクジ駆除剤(ナメトール・ナメキール)によって痙攣に至ったケースが多く要注意。

中毒物質によっては「痙攣」などの神経症状も

7つ目.ウイルス性感染症

犬パルボウイルス感染症、犬コロナウイルス性腸炎(※)などの感染症によるもの。

「発熱」や「下痢」を伴うことが多く子犬はとくに要注意!
※新型コロナウイルス感染症とは異なります。

まとめ

おやつの与えすぎによる「すい炎」が多いため注意が必要です。食べすぎが続けば当然肥満になり、臓器や関節に大きな負担がかかるでしょう。3kgのチワワに唐揚げ1個を与えるのは、60kgの人間が唐揚げ20個を食べるのに相当します。くれぐれもおやつの与えすぎに注意してください。また、症状の重さを判断する際、好物を食べるかどうかは大切なポイントです。病院では緊張して食べないことが多いので、ご自宅で試みてください。

犬と暮らす犬と暮らす

猫と暮らす猫と暮らす