【獣医師監修】猫の尿の色が変わる原因とは?|考えられる病気とチェック方法

「猫の尿の色がいつもと違う気がする」
「少し濃いだけなのか、病気なのか判断できない」
「どのタイミングで受診すればいいのか知りたい」
猫を飼っていてこのように感じたことはありませんか。
猫の尿の色は、体の状態を反映する大切なサインです。
一見ささいに思える変化でも、病気の兆候が隠れていることがあります。
今回は、猫の尿の色の変化から考えられる原因や病気、日常でのチェックのポイントについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫の異変にいち早く気づけるようにしていきましょう。
猫の正常な尿の色とは
猫の正常な尿の色は、薄い黄色からやや濃い黄色です。
時間帯や飲水量によって多少の違いはありますが、透明感のある黄色であれば大きな問題はないことが多いです。
一方で、明らかな濁りや赤み、極端に濃い色などが見られる場合には注意が必要です。
異常な尿の色
尿の色に変化がある場合は、体内で何らかの異常が起きている可能性があります。
たとえば、猫砂の色が赤く染まっていたり、白く濁っていたりする場合は、通常とは異なる状態です。
- 赤色・ピンク色
- 濃い黄色・オレンジ色
- 茶色・黒色
- 白く濁った尿
このような変化が見られた場合は、その原因を見極めることが重要です。

尿の色が変わる原因となる病気
尿の色の変化は、さまざまな病気と関係しています。
| 尿の色 | 考えられる主な原因・病気 |
|---|---|
| 赤色・ピンク色 | 膀胱炎、尿路結石、血尿 |
| 濃い黄色・オレンジ色 | 脱水、肝臓の異常 |
| 茶色・黒色 | 溶血性疾患、重度の肝疾患 |
| 白く濁った尿 | 尿路結石、炎症、細菌感染 |
ここでは代表的な疾患ごとに詳しく解説します。
膀胱炎
膀胱炎は猫で非常に多い病気のひとつです。
膀胱の内側に炎症が起こることで粘膜が傷つき、血液が尿に混ざることで赤やピンク色の尿が見られることがあります。
尿の色の変化以外にも頻繁にトイレに行く、少量しか出ないといった症状を伴うこともあります。
膀胱炎に関してはこちらの記事もご覧ください。
⇒【獣医師監修】猫の膀胱炎と水分不足が関係?|水を飲まない子の飲水量を増やす工夫と再発予防 - ペット用品の通販サイト ペピイ(PEPPY)
尿路結石
猫の尿路に結石ができると、尿の通り道が刺激され、出血や炎症が起こることがあります。
その結果、血尿や白く濁った尿が見られることも。
結石が大きくなると尿が出にくくなり、場合によっては全く尿が出なくなることもあります。
猫の尿が全く出ない状態は命の危険があるため注意が必要です。
腎臓病
腎臓の機能が低下すると、猫の尿の濃さや量に変化が見られることがあります。
初期では色の変化がわかりにくいこともありますが、進行すると尿が薄くなったり、逆に脱水によって濃く見えることもあります。
尿の色以外にも食欲低下や体重減少などの変化がある場合は、腎臓病の可能性があるため注意が必要です。
肝臓の病気
肝臓の異常では、尿の色が濃い黄色から茶色に変化することがあります。
これはビリルビンと呼ばれる成分が増加することが関係しています。
肝臓に異常がある場合は、尿の色だけではなく、黄疸や元気消失などの症状が見られることもあります。
溶血性疾患
赤血球が体内で壊れてしまう「溶血」が起こると、血液中の成分が尿に混ざり、茶色や黒っぽい尿として見られることがあります。
猫では、免疫の異常によって自分の赤血球を壊してしまう自己免疫性溶血性貧血や、感染症(ヘモプラズマ感染など)が原因となることがあります。
こうした疾患では、赤血球が急激に減少することで貧血や元気消失、食欲低下などの症状がみられることもあります。
免疫異常の病気は進行が早く、命に関わるケースもあるため、尿の色が急に濃い茶色や黒色に変化した場合は、速やかに動物病院を受診することが重要です。
尿の色を自宅でチェックする方法
猫の尿の異常は、日常の中での観察によって気づけることが多いです。
ただし、尿の色を正確に把握するのが難しいと感じる飼い主様も多いかと思います。
そのため、無理に細かく判断しようとするのではなく、「いつもと違うかどうか」という視点で確認することが大切です。
- 猫砂の色がいつもと違って見える
- ペットシーツに広がった色が濃く感じる
- 赤みや濁りがあるように見える
たとえば、普段は薄い黄色なのに明らかに濃く見える、あるいはピンクや茶色に近い色に見えるといった変化は重要なサインになります。
日頃から尿の色をなんとなくでも把握しておくことで、こうした変化に気づきやすくなります。
観察しやすい猫砂・シーツの選び方
猫の尿の変化に気づくためには、観察しやすい環境を整えることが大切です。
色の濃い猫砂では尿の変化が分かりにくく、異常の発見が遅れることもあります。
そのため、尿の色が確認しやすい猫砂やシーツを選ぶことで、日常的な健康チェックがしやすくなります。
| トイレタイプ | 砂タイプ | 固まりやすさ | 崩れにくさ | 飛び散りにくさ | 消臭力 | 安全性 | 処理方法※ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| マジカルサンド | ノーマルトイレ | 紙砂 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | トイレに流せる |
| リフレサンドひのき | ノーマルトイレ | 木粉 | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | トイレに流せる |
| リフレサンドおから | ノーマルトイレ | おから | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | トイレに流せる |
| リマジカルサンド 超清潔 システムトイレ用 |
システムトイレ | 紙砂&鉱物 | - | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 可燃ゴミ |
| マジカルサンドひのき システムトイレ用 |
システムトイレ | 木粉 | - | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 可燃ゴミ |
※猫砂の処理方法はお住いの自治体の分別ルールに乗っ取って廃棄してください。
※パッケージに「トイレに流せる」「水に流せる」と記載がある砂はトイレに流せますが、一度に大量に流すと配水管が詰まる原因になるため、ご注意ください。
例えばこういった猫砂やペットシーツは色も白く、尿の色の変化が分かりやすいです。
こうしたアイテムを取り入れることで、特別なことをしなくても日常の中で自然に異変に気づきやすくなりますね。
尿の色以外に気をつけたいポイント
猫の健康状態を把握するうえでは、尿の色だけでなく排尿の様子も重要です。
- 頻繁にトイレに行く
- 少量しか出ない
- 排尿時に痛がる
- トイレ以外で排尿する
こうした様子が見られる場合は、尿の色に変化がなくても注意が必要です。
受診の目安・緊急のサイン
猫の尿に以下のような異常が見られる場合は、早めの受診が大切です。
- 赤い尿が出る
- 黒っぽい尿が出る
- 尿が出ていない様子がある
- 排尿時に強い痛みがある
とくに尿が出ていない状態は緊急性が高いため、すぐに動物病院へ相談する必要があります。

まとめ
猫の尿の色の変化は、体の異常を知らせる重要なサインです。
とくに膀胱炎や尿路結石など、比較的よく見られる病気が関係していることも多く、早期発見が重要になります。
日常の中で尿の色や状態を観察しやすい環境を整えることが、健康管理につながります。
ぜひ日頃から尿の変化に目を向け、愛猫の異変に気づけるようにしていきましょう。
監修いただいたのは…
2014年 麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
フリーランス獣医師
陶山 雄一郎 先生
麻布大学獣医学部獣医学科を卒業後、獣医師として犬・猫の診療に携わってきました。 現在はフリーランス獣医師として、臨床現場に立つ一方で、全国の動物病院における情報発信やコンテンツ監修にも取り組んでいます。
日々の診療の中で感じるのは、飼い主さまが「正しい情報を知ること」で、ペットの選択肢や安心感が大きく変わるということです。
一方で、インターネット上には情報があふれており、何を信じてよいのか分からず不安を感じている飼い主さまも少なくありません。
そのため監修では、専門的な内容であっても、「飼い主さまが正しく理解し、安心して選択できること」を大切にし、実生活に活かしやすい表現や考え方を心がけています。
犬や猫の健康管理、食事、予防医療、日常ケアなど、飼い主さまの疑問や不安に寄り添いながら、日々の暮らしの中で役立つ情報をお届けすることを目指しています。



















