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【獣医師監修】犬が下痢をする原因と対処法を獣医師が解説!ヨーグルトはOK?

愛犬の体調不良でよく見られるのが「下痢」。単なる食べ過ぎから、命に関わる危険な病気まで、下痢症状を示す病気は多種多様です。危険なサインを見過ごしてしまわないよう、どんな病気の可能性があるのか知っておきましょう。

目次

  1. 犬の下痢の原因とその症状

    • 原因1.食事

    • 原因2.細菌感染

    • 原因3.ウイルス感染

    • 原因4.寄生虫感染

    • 原因5.慢性膵炎

    • 原因6.IBD(炎症性腸疾患)

    • 原因7.消化器の腫瘍・消化器型リンパ腫など

    • 原因8.ストレス

  2. 正常な便の状態とは?

  3. どんな便は病気の可能性がある?便の見分け方と対処法

  4. こんな便はすぐ動物病院へ

  5. 犬の下痢に関するよくある質問

    • Q1.下痢中にヨーグルトを与えてもOK?

    • Q2.下痢中におすすめの食事は?

    • Q3.子犬、成犬、老犬それぞれで対処法は異なる?

お話を伺ったのは…

みゅう動物病院 院長
獣医師 本田 善久先生

病気の治療はもちろん、各種予防、1日ドック、しつけ教室などのトータルケアーをめざす『みゅう動物病院』の院長。みゅう動物病院では、獣医師だけでなく動物看護師も輝ける病院を目指す。また、現在は「歯科診療」に力を入れて対応している。

みゅう動物病院 院長 獣医師 本田 善久先生

1.犬の下痢の原因とその症状

  • 原因1.食事
  • 原因2.細菌感染
  • 原因3.ウイルス感染
  • 原因4.寄生虫感染
  • 原因5.慢性膵炎
  • 原因6.IBD(炎症性腸疾患)
  • 原因7.消化器の腫瘍・消化器型リンパ腫など
  • 原因8.ストレス

原因1.食事

日常的に最もよく見られる下痢は、食べ過ぎ、フードを変えた、人用の食べ物を与えたなど、食事によるものです。元気で吐き気もなければ一過性のものと考えられ、それほど心配はいりません。前日や当日の食事を振り返って、牛乳や乳製品を与えていないか、野菜を与え過ぎていないか、思い当たる原因をチェックしてみましょう。

原因2.細菌感染

拾い食いやゴミ箱あさりによって、サルモネラ菌やカンピロバクター菌に汚染された食べ物や水を口にすると腸炎を起こすことがあります。通常、1週間程度の抗生物質の投与で治ります。健康でも約10%の犬は保菌しているといわれ、体力や免疫力が低下していると汚染された物を口にしなくても発症することがあります。

原因3.ウイルス感染

致死率の高い犬ジステンパー、子犬がかかると危険なアデノウイルス型(犬伝染性肝炎)や犬パルボウイルス、致死率の低い犬コロナウイルスが激しい下痢や嘔吐を引き起こします。定期的なワクチン接種が最も効果的な予防法です。感染した場合は、輸液療法やインターフェロン投与など、支持療法や対症療法などを行います。

原因4.寄生虫感染

回虫、鉤虫(こうちゅう)、鞭虫(べんちゅう)、瓜実条虫、イソスポラ(コクシジウム)、ジアルジアなどの寄生が下痢を引き起こすケースがあります。子犬は重症化しやすいので、すぐ動物病院へ。回虫は母犬からの胎盤感染や母乳感染もあるので要注意。駆虫薬の投与で治療します。
※人にも感染するため3カ月に1回の定期駆虫を。

原因5.慢性膵炎

急性膵炎は発熱や下痢が見られ、重症化すると呼吸困難やショック症状を起こします。慢性膵炎は急性膵炎と似た症状が続き、長期化すると膵臓が破壊されて糖尿病を発症することも。輸液療法、制吐剤・鎮痛剤・抗生剤の投与、経腸チューブでの栄養補給によって治療します。慢性の場合は、低脂肪食の食事療法で症状をコントロールします。

原因6.IBD(炎症性腸疾患)

原因不明の慢性的な下痢や嘔吐のなかで、最も多いといわれるのがIBD(炎症性腸疾患)です。自分の免疫が自分の腸を攻撃する病気で、原因は明らかではありません。軽症の場合は、低アレルゲン食による食事療法だけで改善することもありますが、症状が治まらない場合はステロイド剤、抗炎症剤、抗生物質も投与します。

原因7.消化器の腫瘍・消化器型リンパ腫など

消化器系の悪性腫瘍や消化器型リンパ腫では、慢性的な嘔吐、下痢、血便などの症状が見られます。悪性腫瘍は共通して、食欲不振、体重減少、元気消失がサインとして現れるので、シニア犬は全身の様子に注意してください。腫瘍の部位や進行度合いによって、外科手術、抗がん剤の投与、放射線治療などが選択されます。

原因8.ストレス

ストレスがかかるとさまざまなホルモンや物質が分泌され、それが腸を刺激して下痢を引き起こします。季節の変わり目、朝晩の気温の変化、食事の変化、体質に合わない食事を与えていないかどうかには注意してください。工事や雷の音もストレスの原因になりますので、小さいうちからトレーニングして慣れさせていきましょう。

2.正常な便の状態とは?

地面に少し跡がつく程度の硬さ、しっとり感があると良いでしょう。便の回数には個体差があります。1日1回の犬もいれば、飼い主さんに褒めてもらいたくて小分けにする犬、散歩中にしか排便しない犬、散歩中でも家のトイレシーツでも自由に排便する犬などさまざま。回数を気にする必要はないでしょう。しかし、コロコロして硬い便、軟便、ゼリー状のものが付着している便、下痢が見られる場合は気をつける必要があります。

3.どんな便は病気の可能性がある?便の見分け方と対処法

「うんちは体からのお便り」といわれるほど、健康のバロメーターになります。危険な便の状態を覚えて、愛犬を病気から守りましょう。一方、下痢だからといって焦る必要はありません。下痢以外の症状が見られない場合、下痢や嘔吐をしても愛犬が落ち着いている場合は、しばらく様子を見てください。2日以上下痢が続く場合は脱水症状になる恐れがありますので、動物病院で診てもらいましょう。

■硬さ
いつもより便が柔らかい場合は、食べ過ぎによる消化不良、消化酵素の減少、体に合わない食事やおやつ、過度な食物繊維の影響が考えられます。

■色
鮮血が混じった便や黒っぽい便は胃腸から出血している恐れがあります。白っぽい便は胆のうに障害がある可能性、緑色は腸の動きが悪くなっている可能性が疑われます。

■形
いつもより便が細い・平たい場合は、腸が圧迫されている恐れがあります。腫瘍やヘルニア、オスは前立腺肥大、メスは膣の平滑筋肉腫が疑われます。

4.こんな便はすぐ動物病院へ

少し鮮血が混じっている便は、危険性の低いケースがほとんどです。しかし、大量の血液やジャム状の下痢、黒いタール状の便をした場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。大量の血液は失血によるショックを起こすケースがあります。ジャムの下痢は出血性胃腸炎が考えられます。出血性胃腸炎は急激に症状が進む病気なので、迅速な治療が必要。黒いタール状の便は、胃や十二指腸など上部消化管から出血した重篤な病気が考えられます。

5.犬の下痢に関するよくある質問

「犬が下痢の時はどんな対応が適切?」という飼い主さんのために、よくある質問をまとめてみました。

  • Q1.下痢中にヨーグルトを与えてもOK?
  • Q2.下痢中におすすめの食事は?
  • Q3.子犬、成犬、老犬それぞれで対処法は異なる?

Q1.下痢中にヨーグルトを与えてもOK?

いつも与えていて、特にアレルギー症状が出ていない場合は構いません。人間が食べるのと同じように、ヨーグルトの乳酸菌が整腸作用を促してくれるでしょう。しかし、初めて与える場合はおすすめできません。犬のなかには乳製品にアレルギーを持つ子もいますので、止めておいた方が良いでしょう。犬は小腸での乳糖分解酵素(ラクターゼ)の分泌が少ない乳糖不耐症であることが多く、牛乳や乳製品で下痢になることがあります。

Q2.下痢中におすすめの食事は?

原因によっておすすめのフードは異なります。菌が原因なら下痢を止めずに出し切ってしまうのが良いでしょうし、食べ過ぎが原因なら24時間の絶食で胃腸を休めるのが良いでしょう。しかし、子犬や脱水症状を起こしている犬に同じ対応はできません。原因や状態がわからないまま、ネット情報で選んだフードや自己判断で作った手づくりご飯を与えてしまうと愛犬に辛い思いをさせてしまうかも。まずはかかりつけの動物病院に相談してください。

Q3.子犬、成犬、老犬それぞれで対処法は異なる?

子犬・成犬・老犬すべてにいえるのは、自己判断で絶食させないことです。脱水症状の度合いや体力によっては、命を脅かす可能性も。必ず動物病院で診てもらいましょう。子犬は、元気や食欲があっても急に症状が悪化する場合があります。下痢が続く場合は動物病院へ。成犬は、嘔吐や食欲低下などの症状、便の色や臭いの変化を観察しましょう。老犬は、体力や免疫力が低下しています。子犬同様、下痢が続く場合は動物病院にご相談ください。

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