9、10歳のときはまだまだ元気で「あと2~3年は心配ないよね」と思っていましたが、みなさんに知っていただきたいのは、「介護は突然やってくる」、ということです。ちょっと体調を崩したり、軽い病気で手術をしたりすると、それが引き金となって歩けなくなったり、具合が悪くなることがあります。
でもそんな時、飼い主さんはあわてないで欲しいんです。シニアになると、特に敏感に飼い主さんの気持ちや表情を感じ取ります。動きが思い通りにならなかったりすると一番不安なのは本人です。安心してくれるように、いつもと同じように接することが大切だと思います。
できなくなったことを考えると心が痛みますが、それは本人が一番ショックなので、できる事をほめてあげて欲しいです。できない事を嘆いていないで、できることを見つけて一緒に楽しんでいければ、お互いに幸せなんだと思います。
愛情を持って接したら、きっときっとお互いに後悔無く、幸せに暮らせると思います。がんばりすぎないで、一緒にいられることを楽しんでくださいね。
- 濱田さんの愛犬
ヴィヴィアンちゃん
愛犬のヴィヴィアンちゃんは9歳すぎから食事へ異様に執着しだし、いろいろ手をつくしたところ病気と判明。
投薬中に熱中症から危篤状態になりましたが、幸い一命をとりとめ長い入院生活を経て、ようやくおうちへ戻ってきました。
危篤から長い入院生活のせいもあり、戻ってきた頃には後ろ足が立たなくなってしまっていました。
自宅で過ごすヴィヴィアンちゃんが少しでも快適にいられるよう、納得して使える介護グッズを、日々探しては試す「介護グッズ研究」を続けてこられたそうです。
その経験をもとに、濱口さんには、介護用品の開発に熱心にご協力をいただいています。
- ■トイレは室内でもできるようにしておくこと。
- 大型犬はお外でトイレをさせる方が多いと思いますが、歩くのが大変になると、支えながらお外まで連れ出すのは介護する人も重労働です。
室内でしたがらない子は、我慢して膀胱炎になることもあるそうなので、注意をしてあげてください。 - ■ウェアを着ることに慣れさせておくこと。
- シニアになると病気の為に手術ということも良くあります。
手術後には患部を保護する必要がありますが、その時には着心地のいいウェアがあれば役立ちます。事前にその子に合ったサイズのウェアを用意しておくと安心です。若い頃からたまに着せて慣れさせて、ときどきサイズの確認をしておくといいと思います。 - ■手の指示が理解できるようにしておくこと。
- シニアになると耳が遠くなったとおっしゃる方が多いですよね。私は小さい頃から声と同時に手でも指示をして目と耳で覚えさせました。
例えば「すわれ」と同時に人差し指を口元につけて、このサインは「すわれ」なんだよって。繰り返し使っていれば、手のサインだけで理解してくれます。
これを覚えていれば耳が遠くなっても手のサインで動いてくれます。 - ■かかりつけの病院を持っていること。
- 治療の判断をするのは飼い主さんです。
できれば信頼のおける先生を、2人は見つけておくと違った意見も聞けますし、病院がお休みのときもありますので、より安心です。