Vol.8 人や場所に慣れる 愛されワンコになるためには、周りの誰からも受け入れられることが必要です。といっても、どんなワンちゃんにも苦手なタイプの人や場所などがあるもの。無理強いせずに、徐々に慣らして「社会化」してあげましょう。なるべく早く始めるがのがベターですが、成犬でもあきらめずに試してみて。

(1)苦手な人に慣れる

ワンちゃんによっては家族以外の人や、男の人など特定の人が苦手というコもいます。こんなケースでは苦手な相手に協力してもらい、段階を追って慣らしましょう。苦手な人に接したときにごほうびを与えていい経験をさせてあげることがポイントです。

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苦手な人に後ろ向きに座ってもらい、少しでも近づけたらほめながら鼻先にごほうびのフードを投げる。これをくり返して徐々に近づく。。
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ごほうびを手にもって後ろ向きに座ってもらい、犬から近づいて手から食べるように誘う。
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今度は前向きにごほうびを持って手を差し出してもらう。犬から近づいて手から食べるように誘う。

(2)いろんな格好の人に慣れる

愛犬が人を怖がって吠える場合、その人自身ではなく、帽子をかぶっていたりメガネやマスクをつけている、コートや白衣を着ている、傘をさしているなど見慣れない格好が原因していることもあります。その傾向がわかったら、身近な人たちで協力して苦手な格好をし、徐々に慣らしていきましょう。

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ケース1:メガネをかけた人

メガネを借りて飼い主がかけた様子を見せ、ごほうびを与える。そのメガネを相手に返し、同じように見ることができたらごほうびを与えてもらう。帽子やマスクなどが苦手な場合も同様に。
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ケース2:コートを着た人

コートを借りて飼い主が着た様子を見せ、ごほうびを与える。そのコートを相手に返し、同じように見ることができたらごほうびを与えてもらう。白衣やスーツなどが苦手な場合も同様に。
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ケース3:傘をさした人

レッスン前:傘を見ると激しく吠える。こんなケースではなるべく抵抗の少ない状態から徐々に傘に慣れさせていこう。
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1.閉じた傘を置いておき、少しでも近づけたら「えらいね」と言いながらごほうびを投げて与える。そうして徐々に傘に近づく。
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2.傘を閉じたまま手に持って、犬といっしょに歩く。
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3.開いた傘を置いておき、少しでも近づけたら「えらいね」とほめてごほうびを投げて与える。吠えたときには無理をせずにいったん離れる。
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傘をさした人に近づけたらごほうびを投げて与える。飼い主が傘を受け取り、吠えなければ同様にごほうびを投げて与える。これらに慣れたら、傘を開いて見せたり、さしていっしょに歩くなど変化をつけてみよう。

(3)いろんな場所に慣れる

遮断機や車のよく通る道、人ごみなどを嫌がるワンちゃんも少なくありません。嫌な場所を完全に避けるのではなく、遠くから、短時間から、を心がけて気長に慣らしていきましょう。

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遮断機が苦手なコなら、最初は散歩途中、遮断機が近づいたら抱っこして電車を見せる。
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抱っこで怖がらなくなったら、次は歩かせて近づく。その場でおやつをあげてみるのもいい。怖がったらすぐに立ち去るか、抱っこを。