ペットと共に生きること

「人と動物が一緒に暮らしていく」うえで、考えて欲しいことを、さまざまな取材を通して紹介します。ちょっぴり硬い話題が多いけれど、ほんの少し、一緒に考えてみませんか?

アーサーを橋本家の犬として登録し、4月に犬舎を購入。ロックの犬舎と仲良く並べました。

さて、迷い犬改め橋本アーサー君は、4月に犬舎を買ってもらい、首輪も買ってもらい、ロックと一緒に朝の散歩、ロックと一緒に昼寝、そんな日々を過ごすことになります。
桜を見に行ったり、ワラビ狩りに出かけたり、5月には阿蘇で、両親と共にウォーキングにも参加しました。いつの間にかロックに対して先輩風を吹かすようにもなり、軽く飛び跳ねるような上品なステップで、ロックの前を歩いていたそうです。もうすっかり、家族になっていました。

これまではロックのカラーとリードを使っていましたが、晴れて自分用のカラーとリードを買ってもらったアーサー。記念撮影ではちょっぴりおすましさんです。ネームタグも付けました。 家に来て3か月近く経った頃、
笑顔もだいぶ柔らかくなってきました。
2か月前と、目の表情が違いますね。
阿蘇でウォーキングに参加した頃。ロックとも仲良し。アーサーは、喜びを本当にかわいい笑顔で表現していました。

しばらく月日が流れ、2004年の秋。

春には父の定年を機に、我が家は近隣の街へ引っ越していました。2頭との生活も考え、家は田畑に囲まれた、庭が広い一戸建て。遠くの山並みも望め、それはそれは、ステキな環境です。以前と違い、家の前の道は車もあまり通りません。夏に僕が帰省した際、アーサーもロックも、とても穏やかな顔をしていたのを覚えています。動物も人も、自然に近い環境の方が落ち着いて暮らせるんだな、大阪で暮らす自分を振り返りつつ、そんなことも思いました。

例年より台風が多くて蒸し暑かった夏を過ぎ、ようやく涼しくなってきた10月31日の朝、いつものように父がロックを連れ、母がアーサーを連れて散歩に出かけます。新居での散歩は、田畑の間を走る農道をぐるっと巡り、のんびり歩くコース。しかしこの日は、いつもと違う道を通りました。今思えば、何かの予兆だったのかもしれませんね。
散歩途中、アーサーが何かを噛んだのを見て、母はあわててリードを引いたそうです。それから何事もなく家に着き・・・。
しばらくして、アーサーが急に嘔吐しました。そのまま座り込んで、犬舎の前から動こうとしません。慌てていつもの獣医さんに電話をしたのですが、あいにく留守。仕方なくその日は母の看病で過ごし、翌日病院へ。

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