カンザワファミリーの犬猫おきらく研究所

はじめての風邪
はじめての風邪
 ある日、甥(おい)が職場からメールしてきました。
 「月曜日からルッカの食欲がありません。様子を見てあげて」
 え、今日って水曜じゃん。もう3日目? それは心配!
 ルッカとは甥の飼い猫。日中は甥の部屋でお留守番をしています。
 あわてて甥宅に駆けつけると、ぐったりとお昼寝中のルッカ。抱きあげてキャリーに寝かせながら所長、ふと気づきました。はじめてルッカを抱っこしたことに。いつもならナデようとしただけでバリバリされるのに・・・。そうとう重症? ますます心配!
 動物病院で診てもらったら、猫風邪。でも、あなどるなかれ。人間でも「風邪は万病のもと」と言われるように、処置が遅れれば取り返しのつかないことになりがち。と、獣医さん。
 注射と点滴を受け、幸いルッカは金曜朝に食欲&オテンバ復活。
 全治4日の『ルッカ・はじめての風邪ひき事件(?)』でした。

獣医さんに聞いてみました

 猫が目やにや鼻水、発熱、くしゃみ、食欲がなくなる、といった人の風邪によく似た症状を起こす病気には、猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)や猫カリシウイルス感染症(FCV)、クラミジア感染症といったものがあります。いずれも、感染力が強く、子猫や体の弱っている猫が発症すると、症状がひどくなり、肺炎を引き起こすなど死亡することもあります。
 犬の場合も、犬パラインフルエンザやアデノウイルス2型感染症(犬伝染症ウイルス2型感染症)、ジステンパー等は気管や気管支、肺の炎症、激しい咳などの呼吸器系疾患を起こします。
 予防は混合ワクチンを適切に接種することが第一ですが、その他にも、飼育環境を常に清潔に保つ、過度な多頭飼育は避ける、(猫は)完全室内飼育をする、といったことも大切です。そして、何よりも病気の早期発見、早期治療を心がけ、ルッカちゃんと同じように普段と違う様子に早く気づいて、すぐに動物病院で相談するようにしてください。