カンザワファミリーの犬猫おきらく研究所

ゲッペイイラスト
フレー面は突然に
 フレーメン現象をご存知ですか? またの名を「フレー面」(命名、カンザワ)。ある匂いを嗅いだとき、一瞬ながら、目は虚ろ、口は半開きになる現象で、オス猫特有のものだそうです。
 初めてゲッペイのその顔を目撃したのは、まだゲッペイが若く、室内にスプレーを吹きまくっていた頃でした。ビデオデッキにかけた自らのオシッコの残り香を嗅ぎながら、ゲッペイが突然、オマヌケ顔をさらしていたのです。(やった。ついに見たぞ、フレー面!)
 でも、まてよ? 猫の生態に詳しい本に寄れば、フレーメンとは「オス猫がメス猫の匂いを嗅いだときに起こる反応」なのでは?自分のシッコ臭でイッちゃってるゲッペイって一体…??
 ともあれ、この突然の瞬間芸を写真に残すのは至難の技。慌ててカメラを構えたときには、もう元の顔に戻っているのです。残念。

獣医さんに聞いてみました

 猫のフレーメン というのは「口の中にある鋤鼻器官(じょびきかん・vomero-nasal organ)という特殊なにおいを感じる器官で、セックスフェロモンを認識している状態」と説明できます。
鋤鼻器官は猫(犬にもあります)の口と鼻をつなぐ切歯管(せっしかん)という管に入り口があります。
発情中の雌猫と遭遇した雄猫は、まず鼻をつき合わせ、続いて生殖器を調べます。
この行動がしばしばフレーメン反応を誘発しますが、この時にセックスフェロモンを鋤鼻器官で認識しているのだと考えられています。
本来、フレーメン反応はこのような性行動と密接に結びついているのですが、飼い猫の場合、それ以外の状況で誘発されることがあるようで、飼い主さんにとっては、とても興味深い行動のひとつになっているようですね。