VOL.8 「不思議な音」の巻

パリッパバリッ。バリッ…。
誰もいないはずの薄暗いリビングに響く不気味な物音。
その音は、人の気配を感じるとピタッと止まる。怪しい。

「また、パリパリしてる!」

我が家で多発している「プラスチック系・袋物ベタベタ事件」の犯猫・みっくんだ!いつもは(タヌキのような体型で)のんびり狸寝入り。ひとたび好みの袋を見つけると、すばやく近づき犯行に。

夢中になると、娘がちょっと止めても、まるで無視。本気で怒られると、しぶしぶ退散。思う存分ナメナメしてヘニョヘニョになった袋を残して。逃走犯と入れかわりに、リリィ捜査官の登場。いつも奴がイタズラをすると、自慢の鼻で犯行を確認してくれる心強い相棒だ。

しかし、優秀なリリィでも、この事件の黒幕は、わからないはず。良い具合の袋が手に入ると、みっくんが見つけやすい場所に、こっそり置いているのが、この私だなんて…。

猫に甘いのもここまでくると恥ずかしい。家族に注意される前に、反省。

 我が家のリビングに響くもう一つの不思議な音。ピチャピチャ、ブヒブヒ、コリッコリ。最初に娘が聞いた感想は「なにもそこまでしなくても…。」

正解は、リリィの全身毛づくろいフルコースの音。
まずは、ピチャピチャと背中からしっぽを念入りになめ、次にクルッと体を丸めて、しっぽをカミカミ。思い切り鼻を押しつけるのでブタの真似?と思うブヒブヒ音が。
仕上げのコリッコリに入る頃は、調子がノリノリ。肉球と肉球の間(指の股部分)を軽く掃除するはずが、チカラを入れ過ぎ、軟骨を噛み砕くような怖~い音に。

キレイ好きなのはわかるけど、最後は眉間!にシワがよる必死の形相。美しさを保つのは、猫も大変らしい。・

2匹からいろいろな音が聞こえる時は、元気な証拠。
子供と同じで静か過ぎると要注意。

ある日の夕方、いつもの場所になぜかみっくんがいない。あちこち探すと、まさかのクローゼットに。

朝、入り込んだのを知らずに戸を閉めて、半日そのままに。心配をよそに、クークーかわいい寝息をたてる、気持ちよさそうな寝顔を見ると、すっかり拍子抜け。

 

ドキドキする出来事がたくさんの2匹との暮らし。

その中で、これからどんな音が鳴り響くのか、とても楽しみ。
(私の怒鳴り声でない事を願って…。2匹より)