老犬マギーのきょうもいい日

第2回 膀胱炎で大変!

マギー(ゴールデン・レトリーバー  11歳)

ただいま琵琶湖にほど近い田舎町でのんびりシニアライフを満喫中。

コロコロに太った子犬時代がつい最近のような気がするのに、気づけば我が家で最年長。悲しいかな、ここ1、2年であちこち体に悪いところも出てきた。

とはいえ、ぼちぼち元気に田舎暮らしを楽しみ、うらやましいほど平和でゆったりした1日を送っている。

長い長い治療の毎日の始まり

昨年10月のこと。
マギーのおしっこの様子がおかしいことに気づいた。1日3回程度と決まっていたトイレの回数が、数日前から何回にも増え、でもその割には出る量が少ない。最初は「年のせいかな」なんて軽く考えていたけど、あまりにそれが続くので病院で診てもらったところ、「膀胱炎」だった。
血尿も出ていてその日は点滴を打ってもらうことに。飲み薬ももらって、これですぐ良くなるだろうと思っていたのだけど……これがとんでもなく甘かった。この日から長い長い治療の毎日が始まった。

症状は悪くなるばかりで、トイレの回数はますます増えていった。おしっこを出してもすっきりしない“残尿感”が強いためだ。
どれくらい増えたかというと、まず散歩に出ると2メートル足らず歩くごとに腰を落とす。普段なら草むらにワサワサ入っていったり、道端のネコをボーッと眺めたりしながら遊んでいるのにそんな余裕は一切ない。
家にいるときはトイレは庭で済ませるように覚えているけど、1時間に1回以上の割合で外に行き、一度行くとその場で10回近く腰を下ろしたり上げたりしながらしぼり出そうとしてなかなか部屋に戻ってこない。雨が降ろうがどんなに夜中だろうがそれは変わらず、長時間格闘している姿はかわいそうでかわいそうで仕方なかった。

それに外のトイレに間に合わないときも多い。カーペットや布団、たたみの上などいたるところで漏らしてしまうし、熟睡しているときなんかは勝手に出てしまうようだった。大型犬だから量もすごくて後始末にアタフタしていると、そのたびマギーはバツの悪そうな顔をした。でも動物病院の先生には、トイレを失敗しても絶対しからないようにと言われていたから、「大丈夫、マギーは悪くないんだよ」と励ますようにしながら接した。

おむつ

何とか対策をと考えて、家の中にトイレを4か所設置、ソワソワしはじめたら最寄りのトイレへ誘導するようにした。掃除が楽なようにカーペットやソファなどの下にはペットシーツを敷いた。
それから、夜寝るときやどうしても留守番させないといけないときにはオムツをはかせるようにした。でも「オムツ=その中でおしっこをしても大丈夫」ということはマギーには分からないから、オムツをはいたままトイレに通っていた。その姿がまた健気で、痛々しくて、かわいそうだった。
そんな風にいろいろやってみてもやっぱり漏らしてしまうことが多くて、もうマギー自身どうしたらいいのか分からず、心なしか顔もやつれ疲れきっている感じだった。

哀愁ただよう後ろ姿。お腹が冷えるので大好きな雪遊びもおあずけ。 トイレ通いの毎日にぐったり。

こんな状況でもう1つ心配だったのが、足腰のこと。マギーは股関節の状態が良くなくて散歩も10分程度にとどめるようにしているくらいだ。その足腰を何度もトイレで上げ下ろしするのは痛くないわけないから、こんな状態が続いたら足がダメになってしまうんじゃないかと見ているこちらも気が気でなかった。

こうして点滴は2~3日に1回になり、琵琶湖をはさんだ向こう側にある病院へせっせと通った。飲み薬も増えた。それでもおしっこの回数は一向に減らないし血尿も混じる。そこでお腹のエコー検査をしてみると、それもそのはず、膀胱の中がボロボロになっていて、もうずいぶん前から患っていたことが分かった。あんなにいつもいっしょにいるのに、何の異変にも気づいてやれなかったことを猛烈に後悔した。ごめんよ、マギー……。

回復の兆し

でも年が明けてこんな状態が3か月ほど続いたころ、治療のかいあってようやく回復の兆しが表れはじめた。トイレの回数が少しずつ減って、にごったおしっこも出なくなってきたのだ。
そしてそれからさらに3か月経ったいま現在、点滴も2週間に1回でよくなった。夜中もぐっすり眠っているし、室内のトイレも1か所ですむようになった。まだしばらくは治療が必要だけど、マギーが毎日ラクそうに過ごしているのがとてもうれしい。

今回のことで痛感したのは、まずトイレは家の中でも外でもできるようにトレーニングしておいた方がいいということ。マギーはその習慣がなかったから中でできるようになるまでに少し時間がかかったけど、高齢犬の場合、外のトイレだと冬場や夜間の冷え込みは体に負担だし、万が一いつか歩けなくなってしまったときも家の中なら移動距離だって少しですむ。

それから、おしっこや便はもちろん、体のすみずみまで今まで以上に観察するということ。今までちゃんと見ていたつもりでも、今回の異変に気づいてやれなかったのは結局注意が足りなかったからなのかもしれない。

治療から半年、以前ののんきそうなマギーが帰ってきた!

ところで、療養中のここ半年のあいだに、マギーは少~しわがままになった気がする。病気中はかわいそうでどうしても甘やかしてしまうし、たくさんの薬を飲ませるためにスナックの量も多くなった(そのせいでちょっと太ったし)。その結果、スナックがほしいと吠え、人間のご飯がほしいとまた吠え、さらにはマッサージしてくれと吠える始末。いけない、このままでは……。病気もよくなってきたことだし、これからは厳しくいくよ、マギー!