ペットと共に生きること

ネコの呼び方も事業のやり方も、独自のスタイル

日本第二の都市、大阪市。
ここでも地域猫活動が、
行政のバックアップで平成22年度からスタートしています。
それが「街ねこ事業(所有者不明ねこ適正管理推進事業)」。
平成22年度には大阪市24区のうち、10区16地域で
取り組まれているそうです。
事業の内容は、地域住民の合意に基づき、
地域に応じたルール作りをして、避妊去勢手術を実施。
そうして一代限りとなった”街ねこ”を生涯世話していく、というもの。
市民と大阪市獣医師会、大阪市の三者による協働事業です。
飼い主のいないネコの問題に悩まされている地域が
住民の賛同を得て、活動に参加する、
スタイルは全国的な活動と同じですが、
名称は、ちょっぴり大阪らしく「街ねこ」。
呼び方が変わるだけでも、なんだか身近に感じますね

特徴的なのが、取り組み。
一般的な地域ネコ活動は、住民がネコを保護して
避妊去勢手術を施し、その費用を行政がバックアップする
というものですが、大阪市はもうひとバックアップ。
「街ねこ」活動への支援は活動開始から半年間ですが、
その間、保護する連絡が参加地域からあれば、
そのネコたちを動物病院まで搬送してくれるのです。

もちろん、術後にもとの地域へも返してくれます。
地域住民にとって、ネコの搬送は大きな負担でもあるので、
このバックアップは本当に助かりますね。

そんなバックアップもあってか、大阪市では
少しずつではあるものの、飼い主のいないネコの引き取り数が減少、
事業の効果は上がっているようです。

もっと広がるための、新たな取り組みも

そして平成23年。
大阪市では新たな取り組みもスタートさせました。
それが「公園ねこサポーター制度」。
公園事務所の職員と市民ボランティアが協働で
公園のネコの適正管理に取り組むという、
全国でも珍しい制度です。

この考え方がいろんな地域に広がれば、
全国的な地域猫活動も、もっともっと、
活発になっていくのではないでしょうか。

ペットと共に生きること地域や公園で暮らしているネコでも、耳をカットされていれば、避妊去勢を終えている証

イヌもネコも、そしていろんな動物も、人間社会と関わってしまったからには、その命すら、人間の手に委ねられてしまいます。
だからこそ、かれらを適正に飼育し、人間社会と動物社会のバランスを保つのは、私たち人間の役割だと、思いませんか?

※「地域猫活動」に興味のある方は、
暮らしている市区町村の行政に尋ねてみてください。