もうすぐ4カ月になるミニチュアダックスです。散歩をし始めていますが、外に出るのがうれしいのか、リードを噛んで引っ張ってばかりでうまく歩けません。どうすればいいでしょう。 |
子犬によくあるケースです。犬がリードを噛んだり引っ張ったりすれば、前になかなか進まず、散歩しにくいものです。そんなとき、きちんと歩かせようとして「ダメでしょ」などと言いながら引っ張り返していませんか。
そうするとリードがピンと張り、犬にとっては格好の引っ張りっこ遊びになっているのです。単にじゃれているだけならいいのですが、だんだん興奮が高まり、リードを噛み切ってしまうこともあります。そのまま走り出してしまえば事故や迷子にもなりかねません。
ですから、まずは過剰な反応をしないことが第一。力を入れて無理矢理やめさせようとすると、犬が意固地になるだけです。試しに、引っ張り出したら首輪を持ち、リードを離してみましょう。リードがだらりとすれば、犬にはおもしろ味がなくなるので、興味を失って放すでしょう。
一方、成長するとともに噛みたい欲求が減ってくることも確かです。時期が来れば自然に噛まなくなるケースも多いので、いっそのこと遊びと割り切って、リードを噛んだまま散歩するというのも手です。その場合、噛んでもいいリードを用意しましょう。革製の丈夫なものや、ワイヤーリードに骨型のゴムが付いた、まさに噛むために作られた市販品のリ-ドもあります。
一般的なリードでも途中にポールをぶら下げておけば、ボールに気を取られてリードは噛まない場合があります。また、口に何かをくわえさせながら歩くのもいいでしょう。ゴム製おもちゃやフェッチなど、噛んでも安心なものを散歩のときに持参します。
噛んでもいいリードを用意する一方、噛んではいけないリードには苦味スプレーをたっぶり塗っておきます。苦い味がついたリードを使うときには噛みたくても噛めないので、噛んでいいものとダメなものとを区別できるようになります。こうしてメリハリを付けてしつけていくことが大切です。
8カ月のM・シュナウザーを飼っています。私や主人には噛みませんが、5歳の息子にはときどき歯を立てます。やはり子供は下に見られているのでしょうか。 |
家族の中では、まだ幼い子どもが甘噛みの対象になっていることがよくあります。
犬が子どもの手を甘噛みしたとしましょう。すると噛まれた子どもは「痛いよぉ~」と言って泣き出します。そしてその痛みを直接犬に伝えるのではなく、間違いなく「お母さ-ん、ワンちゃんが噛んだぁ」と母親に泣きつくのです。
その様子を見た犬は、人がバタバタと走り回り、ワーワーと大きな声を出し、なにかとても楽しいことをしているかのように思います。騒ぎながら逃げたりすれば、犬にとっては狩りをしているも同然。子どものこうした行動パターンが、犬の興奮をさらに高め、甘噛みの対象にされてしまうのです。
人間が伝えようとすれば、犬には感情が伝わります。しかし、お母さんに泣きついているだけでは、犬にしてほしいことは伝わりません。子どもには日頃から、もし噛まれたときには「なるべく大きな声を出さないように落ち着いて行動しよう。急に動くと怖いよ」と伝えておきます。
そして、もし甘噛みをされたら真先に犬に向かって「痛い!やめて」と言うように教えておきます。母親に言うのは、そのあとに。もちろん、親子ともに、絶対に犬を叩いたり蹴ったりしてはいけません。反撃してきたと思い、犬はさらに攻撃を強めてくる可能性があるからです。
子どもに苦味スプレーを持たせて噛んだ場所にすかさず塗るのもいいでしょう。そして、犬に噛むのをやめさせることができたら「上手にできたね」と子どもをほめ、犬にも「静かになったね」とほめます。
大人なのに甘噛みの対象になりやすい人には、声のトーンが高くて身振り手振りが大きく、急に体を動かしたりする傾向が見られます。女性に多く、犬好きを自負しているのに噛まれてしまう人や飼い主さんは、ほとんどこのタイプの人です。心当たりがある方は、ふだんから落ち着いて話しをするよう心がけてみてください。