健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

肥満について

治療に成功したら…

 減量に成功しても、肥満再発防止のため必要に応じて食事療法を続けなければいけません。

―度肥満した動物は、再び肥満しやすい体質になっているのです。

目標の体重になっても、食事や運動量を元に戻してしまわないよう注意し、体重が増加していないかチェックしておきましょう。

肥満の予防

 現在は肥満でなくても、将来そうならないように気をつけることも大切です。市販のフードの中には、カロリーが比較的少ないものもありますので、それを選んで与えるのもいいでしょう。

 また、偏食、間食はありませんか?特定の食べ物しか食べない、市販のフードは大嫌い(人間の食べ物、自家製のフード、おやつ類しか食べない)、または日によって食べ物の好みが変わる、といったことはありませんか?

 そのような傾向がある場合、肥満の治療時に限らず、処方食を食べなければいけないような病気にかかってしまった時に大変困ります。与えられた食事を嫌がる素振りをしてみせれば、飼い主さんの注意を引き、より一層食欲をそそる食事を出してもらえると理解しているペットも中には、いるのです。こんなときは飼い主さんの確固とした態度が必要です。

…最後に

 肥満の治療は、飼い主さんにとってもペットにとっても、とても大変でストレスがかかります。人間でもダイエットはやる気と根気が必要ですし、継続していくことは難しいものです。間食(おやつ)がいけないことだとわかっていても、ついつい与えてしまったり、うまく減量が進まなかったりすることもあるでしょう。しかし、ひとりで悩んだり、苦しんだりせず、お近くの動物病院で獣医師に相談してください。

前述の食事療法をはじめ、愛犬・愛猫の状態に応じた治療を一緒に協力して取り組んでくれます。

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