健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

きずなアップのマッサージ&歯みがきテク

歯みがき&マッサージは犬とのきずなを深めるための大切なコミュニケーション。愛犬の体を癒すと同時に、体にふれることで健康チェックも合わせてできるので一石二鳥です。やり方はコツさえつかめば誰にでも簡単にできます。犬と一緒にリラックスタイムを過ごしてみませんか。

指導・中塚圭子(ドッグトレーニング・インストラクター)

マッサージ

犬だってストレスや緊張感を抱えているもの。固くなった筋肉をゆっくりほぐしてあげましょう。落ち着いた雰囲気作りをして、寝る前や運動の後に静かに行ないます。

姿勢
マッサージのポイント!

寄り添って座ったり、寝かせたりして、マッサージしやすい体勢をつくります。小型犬や子犬は膝の上に乗せてもいいでしょう。

基本は手をゆっくりと動かすこと。深呼吸1回につき手を1回動かすくらいのペースがおすすめです。毛並みに沿って、息は止めずに続けましょう。力の入れすぎは禁物。負荷はほとんどかけないで、手をのせるだけくらいのつもりで。

 
アロマオイルを使うなら

アロママッサージオイルを少量(3滴程度)手にとってマッサージをすると、滑りがよく香りの効果でリラックスできます。犬用がなければ、人間用をホホバオイルなどで薄めて使います。エッセンシャルオイルの原液は使わず、アロママッサージオイルを使ってください。ラベンダー系の落ち着いた香りがおすすめですが、好みは犬に嗅がせて判断しましょう。好きな場合は舐めようとしますが、嫌いならプイっと顔をそらします。

 
<< 背中
頭や首の付け根から尻尾まで、犬の背骨に5本の指の腹を沿わせてやさしくなでます。犬と向かい合って、肩口から両手でなで下ろしてもいいでしょう。
耳 >>
興奮しやすい犬は、口の周りから耳にかけての顔の筋肉が緊張しがち。ほっぺたの上のあたりから両手で持ち上げ、耳の先端に向けてなでるように軽くしごきます。
 
<< 胸
ちょうど胸の中心あたりにコリコリしたところがあるので、そこを円を描きながらやさしくマッサージ。背中から抱え込むような姿勢で行います。
お腹 >>
膝の上に仰向けにかかえるか、横たわらせて、お腹が見える姿勢にしましょう。掌や指の腹で軽く円を描く要領でマッサージします。胃腸の調子を整えるつもりで、思いを込めて行いましょう。
 
 
<< 尻尾
尻尾は感情を表す部分。特に怒りっぽい犬は尻尾の付け根が緊張します。付け根に近いあたりを持って、1周10秒くらいかけてゆっくりと回しましょう。その後、先端に向けて軽く折るようにしてクネクネと握っていきます。断尾した犬の場合も同様に、あたかも犬の尻尾があるようにイメージして続けます。怖がり、強がりの犬もリラックスできます。
脚 >>
犬を寝かせて、関節をゆっくりと曲げ伸ばしします。関節が曲がる方向以外に動かすのは禁物。痛がったり抵抗したらすぐにやめられるよう犬の反応を見ながら行います。特に後ろ脚は立ち上がるときに大切な箇所。ストレッチとして運動の前後にもおすすめです。
 
仕上げのブラッシング >>
豚毛のブラシで毛並みに沿って軽くときます。皮膚に刺激を与えて活性化させ、ツヤを出します。アロママッサージオイルを使った場合にはオイルを定着、浸透させる働きもあります。
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