健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

定期的なワクチン接種で、愛犬・愛猫の危険な感染症を防ぎましょう!

ココが知りたいQ&A
Q

子犬のワクチン接種、3回目は余分なのですか?

A

ワクチンの接種は、犬の体内に免疫を作り、恐い感染症にかかりにくくするために行われます。子犬は母犬からの初乳を通じて、移行抗体と呼ばれる免疫をもらいますが、これは一時的なもので、その有効期間は一般に45日~90日くらいまでといわれています。この移行抗体が切れる時期が、病気に対する抵抗力が失われるたいへん危険な時期といえます。
しかし難しいのは、移行抗体がまだ残っている間にワクチンを接種しても十分な効果が得られないことです。そこで、移行抗体が消失していくと思われる時期まで、3~4週間おきに接種を繰り返す方法が多くの病院でとられています。
とくに子犬のワクチン接種は、病気の種類によっても、移行抗体の薄れる時期に差があります。そのため、かかる危険性の高い病気のワクチンは、早い時期から接種を開始し、合計で3回接種する場合もあります。より確実な効果を得るためで、2回で十分、3回目は余分という回数だけの問題ではありません。ワクチンプログラムについては、かかりつけの獣医師によく相談しましょう。

Q

アナフィラキシーが恐いので、ワクチン接種をためらっています…

A

確かに、ワクチンによる副作用の可能性はゼロではありません。接種部位の腫れや軽い発熱ぐらいなら、治療もいりませんが、ごくまれにアナフィラキシーと呼ばれる、重度のアレルギー反応が起きることがあり、呼吸困難に陥るなど生命に関わる症状を示します。
しかし、アナフィラキシーが起きる確率は極めて低く、それを恐れてワクチン接種をしないのは、賢明な選択とはいえません。感染症のリスクのほうがより大きいでしょう。

Q

猫エイズのワクチンは、どこの病院でも接種できますか?

A

猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)、通称猫エイズのワクチンは、2008年8月から、日本でも接種可能になりました。
接種方法は、初年度は2~3週間ごとに3回の接種が必要だったり、また接種前に感染の有無を調べる検査も受けなければなりません。
今までのワクチンと一緒に接種はできませんので、新しいワクチンプログラムが必要になります。まだ様子見している動物病院も多いので、接種を希望される場合は、まずかかりつけの獣医師にご相談ください。

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