健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

ペットと暮らす、日々のカンタンお掃除術

Q.2 掃除をしてもニオイが取れない。 A 除菌効果もある酢水を使いニオイの原因を取ります。

 ペットとの暮らしでもう一つの大きな悩みが“ニオイ”。「汚れたらすぐ掃除」「デイリーケアで愛犬、愛猫を清潔に」がニオイ対策の基本ですが、汚れはふき取ったけどニオイは残った、知らない間に排尿や排便のシミが…と言う声もよく聞きます。ここでは、汚れをニオイごと取り去る方法をご紹介します。

 まず第一に、汚れの種類によって掃除方法を変えることを覚えましょう。汚れの種類は、水性、油性に大別され、その中に酸性、アルカリ性があり、全部で4種類に分類されます。ペットとの暮らしで発生する汚れは、ほとんどが水性。

 水性の汚れには、アルカリ性なら、60℃以上のお湯に酢を溶いた酢水を使い、酸性なら重曹を使うことをオススメします。中性洗剤でも汚れを落とすことはできますが、酢は酸性、重曹はアルカリ性なので、汚れを取るだけでなく、ニオイの原因となる成分を中和し、消臭効果も期待できます。


 例えばオシッコの汚れが付いた場合、主成分であるアンモニアはアルカリ性なので、酢水を使います。まずは酢を、ニオイが気にならない程度まで薄めてください。そこにぞうきんを浸して固く絞り、汚れた場所を叩きます。また、何日か前の汚れの場合は、歯ブラシに酢水を付け、汚れた場所を叩いてください。

 それで汚れを浮かせ、ぞうきんでふき取ってください。尿以外にも、代表的な汚れとしては肛門腺液のシミがありますが、これは弱酸性。だから重曹で汚れとニオイを取ります。

 ただ、汚れが酸性、アルカリ性のどちらかなんて、なかなか分かりません。まず重曹で掃除をしてみて、取れない場合は酢水を使うといいでしょう。どちらも日常のお掃除に活躍するもの。作り置きしておけば、汚れにすぐに対処できますね。

ペットと暮らす 酢水応用編

酢水を作った際、ついでに掃除しておきたいのが畳です。汚れなどを原因として発生するダニは、カーペットよりも実は畳の方が好き。和室がある場合は、日々の除菌のために酢水に浸して絞ったぞうきんで、畳の表面を拭いてあげるといいですよ。