ユウヒ&モモ育児日記

Vol.11 どこか犬っぽいユウヒ

 「ジャリッ、ジャリッ、ジャリッ・・・」

草木も眠る丑三つ時、暗闇から聞こえる怪しい音に目が覚めた。恐る恐る枕元のスタンドをつけてみると、隣の布団で眉間に深くシワを寄せ、苦悩の表情で寝ているダンナ。その坊主頭の先には、一心不乱にダンナの頭をなめているユウヒの姿が・・・。ダンナの1枚刈りの短い毛を、猫がなめている音だったとは。

「ぷぷぷっ」と笑いをこらえつつよく見ると、ダンナのおなかの上にはさらにモモが気持ちよさそうに箱座りしている。これが元ネコ嫌い(自称)の姿とはねぇ・・・と感心している間も、執ようになめ続けるユウヒ。ダンナの表情はますます厳しいものに・・・(それにしても、なぜ起きない?)。さすがに見かねて「ユウヒ、どうしたの?」と起きると「ニャア(あれ、こっちが起きたか)」と意外そうに鳴いて、いつも食事する場所に私を誘導した。「はいはい、ごはんね」真夜中にお腹がすいたらしく、フードをあげるとガツガツ食べ始めた。モモもついてきて「ウニャ~ン(おなかさすって)」とひっくり返ってのびている。そのおなかをさすりながら「しかし猫ってこんなに人をペロペロなめるもんなのか?」と考えていたら、野良猫だったユウヒの保護主さんから、ヤツをもらい受ける時に言われた事を思い出した。


「この子、犬入ってますから」当時は「はあ?」と思ったが、今ならよーくわかる。ユウヒはそれまで私が描いていた「猫」のイメージからかけ離れている。「勝手気まま」という猫の一般的なイメージは、モモのためにある。ブラッシングしてほしい時とおなかがすいた時だけ、近づいてきて「ニャ~」と要求。気持ちよさそうにゴロゴロいってるかと思うと、力の入れどころを間違えたりすると突然「カプッ」とかみついてくる。


ひとこま劇場 頭上注意!!

これがユウヒの場合はとなると、ブラッシング中ずっとこちらの顔を見ていて、すきを見せると顔、もしくはブラシを持つ手をなめられる。お礼のつもりなのか?ほかにも、洗面所で歯を磨いている人の足に座り込んで足をなめる。テレビを見たり、本を読んでいて、なにやら視線を感じる方を見るとユウヒと目が合う。合ったとたん、「ニャア~」と走ってきてなめる。動物病院でも身体を支えている看護師さんの手を、点滴を打つ獣医さんの手をなめる。そして我々人間だけでなく、子猫のぬいぐるみもなめる。もちろんモモの毛づくろいもしてあげ・・・と考えている間に、満腹になったユウヒ。自分の毛づくろいを少しして、寝転がっているモモのおしりを嫌がられるほどなめてやり、また寝室に戻って行って・・・「ジャリッ、ジャリッ、ジャリッ・・・」。ユウヒ~、いくら何でもその順番はマズイんじゃないの?