健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

教えて中塚先生!

Q26.ストーブを怖がるのを直してあげたい。

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ストーブが怖くて怯えるようになりました。
一昨年くらいまでは冬の散歩から帰ると、我先にと飼い主より先にストーブの前で暖まっていたのに、 まだ煙突式のストーブなので風が入り込んで誰もいない時にでも怖い思いをしたのだろうと 思うのですが、ある日突然にスイッチを入れようとストーブに近づいただけでも退けて行き、 ストーブから遠いところまで逃げ尻尾を下げてプルプル震えるようになりました。

あとは、ガスコンロに火をつけても怖がって逃げたりします。
北海道ですのでストーブをつけている期間が長いですし、ストーブからいつも遠ざけて生活させるわけにもいきません。
こういった場合どうしたら元通りストーブを怖がらないで生活ができるようになるのか教えていただきたいのですが。よろしくお願いします。

<ご相談のわんちゃん>
●年齢:6歳6ヶ月
●犬種:柴
●性別:メス
●去勢・避妊手術:済
●一日の散歩(おでかけ)の時間:0時間30分
フードは10分以内に食べきりますか?:はい
他の動物との同居:なし

●居住形態:集合住宅
●家族構成:一人

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ストーブを恐れるわんちゃんに対して、飼い主さんが動揺したりして過敏に反応すると悪化する恐れもあります。
さりげなくストーブを点けてから、おいしいおやつをあげたり、静かにゆったりいっしょに過ごしてみてください。
その時、「怖くないよ」と優しく声を掛けてあげましょう。
そうすることで、ストーブは怖いものではないのだということをわんちゃんに教えてあげてください。

犬社会のコミュニケーションの1つ「カーミングシグナル」をご存知ですか?
ボディーランゲージ(ある意味をもった動作)を使って、犬同士で意思の伝達を図り、「あなたに敵意はありませんよ」とメッセージを送ります。

これをカーミングシグナルといいますが、その中の1つ「あくび」には、相手に対して「そんなに威嚇しないで、落ち着いて」といった意味が込められています。

この動作を飼い主さんがわんちゃんに見せることで「大丈夫だよ、怖くないよ」ということを教えてあげるのも1つの方法です。

これからストーブが不可欠な季節になりますが、焦らずじっくりと教えてあげてください!