健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

老犬と暮らす

第15話 寝たきり介護になったとき

寝たきりといっても、ほんのわずかでも動けるなら1日の中で少しでも体を動かしましょう。数歩でも歩けるならば、歩く。歩けなくなったら立つだけ、立てなくなったらオスワリだけでもかまいません。完全に寝たきりになってしまえば、筋肉が衰えるのはもとより血行も一気に悪くなります。
 
もう動けないと思っていても、マッサージを続けていると改善される可能性がないとはいえません。清潔に保ち、血行をよくし、なるべく活力を失わないようお世話をしてあげたいものです。

指導:中塚圭子
モデル犬:はなこ(ラブラドール)、ルナ(ヨークシャーテリア)、ジー太(MIX)、小麦(コーギー)

[ 1 ] 床擦れ予防の工夫

寝たきりになったら、大型犬の場合30分以上も同じ方向を向いていたらすぐに床擦れになってしまいます。まめに寝返りをうたせてあげましょう。動かすときは脚を持って動かすと内臓がよじれてしまうことがあるので、一旦立たせる形をとって逆方向へ寝かせます。床擦れを起こしやすいところにはドーナツ枕を当てましょう。

体位の変え方 動画を見る
ドーナツ枕の当て方 動画を見る

[ 2 ] 排泄&入浴の工夫

愛犬が寝たきりになるとおむつを利用する人も多いですが、着けたまま放っておかず、排泄をしたらなるべくすぐに取り替えましょう。体をこまめに拭いてあげることも忘れずに。また入浴は血行を促すので、シャンプーしなくても、浅いぬるま湯に足を浸す程度でもいいので、なるべくしてあげましょう。

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ペット専用の清浄液も市販されている。ペピイ取り扱い商品ならスキンウォーターなどがおすすめ。

[ 3 ] 肉球マッサージ

犬の肉球には人間の手のひらや足の裏と同様、神経のツボが集中しています。そのため肉球マッサージをするとツボを刺激し、血行がよくなります。脚のリハビリ効果があったという例もあり、これなら寝たきりでもできます。

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[ 4 ] 食事&水分の与え方

寝たきりになると、食べ物を食べたり飲んだりするのもしにくくなる場合があります。そんなときにはなるべく体を抱き起こし、口にしやすい容器などを使って与えてあげましょう。

水分が飲みにくくなったらシリンジ(針のない注射器)に入れて与える。

口元に持っていきやすい容器も市販されている。