健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

老犬と暮らす

第13話 知っておこう認知症

犬にも認知症はあります。

昔に比べて寿命が延びてきているので、それだけ認知症も増えてきているといえるでしょう。

そこで、シニア犬向きに体をいたわりながら無理なくできるボール遊びをご紹介します。

症状はいろいろな形で現れますが、フェンスや家具と家具の間に頭から突っ込んで出られなくなったり、用もないのにウロウロ歩きまわるなどが典型的な例です。

ある日突然症状が現れても戸惑わないように、認知症の対策を知っておきましょう。


指導:中塚圭子
モデル犬:ラスク(MIX)、ジー太(MIX)、コロン(チベタンテリア)

[ 1 ] 危険回避の工夫

認知症の症状は簡単に取り除くことはできないので、まずは危険を回避する対処法をとりましょう。隙き間に挟まったり出られなくなってしまうなら、隙き間を作らないことです。

頭を突っ込みそうな柵にはフェンスカバーをつける。
家具の隙き間があれば柵をつけるなどしてなくす。

[ 2 ] 安全に歩きまわれる場所をつくる

ウロウロ歩きまわるようになるという例もよく耳にします。特にグルグル回転することが多いようですが、歩きまわる行動は犬にとって楽しくて気分が落ち着く行動なので、やめさせようとするより、安心して歩ける場を作ってあげることをおすすめします。

認知症1
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認知症2
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認知症3
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[ 3 ] 若返り法

新たに子犬を迎えることで、老犬も若い気持ちになって元気になることがあります。また、DHA配合のサプリメントなども有効な場合があるので、獣医師に相談しましょう。

子犬を迎える場合、先住犬とは異なる犬種、性別、体格、性格を選んだほうがうまくいくことが多い。