健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

Q&A

猫のヤキモチで困ってます

3歳になるメス猫を飼ってます。今年の1月に息子が生まれてから、ナカナカ猫の相手が出来ず、息子を抱いてるとやきもちをやきます。昼間もずっとは猫の相手が出来ない為ほとんど寝ています。そのせいなのか、夜中にちょくちょく起きるんです(>_<)ひどい時は2時間毎に…。外にでたいのか玄関や家中の扉を爪でシャーシャーとかくんです。その音が結構響いて…。

何か良い方法はありませんか?

 息子さんがお生まれになり、そのお世話はとても大変なことでしょう。ただ、愛猫にとってのお時間もできるだけ作ってあげましょう。
愛猫のとっては息子さんが生まれた事を理解はしても、何故いままでの飼い主の方の愛情や注意が自分からそれてしまったのか、わけがわからない部分があると思います。

 そこから不安や寂しさ、退屈などを感じてしまい、それならいっそ外で気ままに過ごして、退屈や寂しさを紛らわせようと感じても不思議はありません。玄関や扉を爪で引っかくことは、外へ行きたいだけでなく、飼い主の方の注意を少しでも自分に向けようとしている可能性も考えられます。愛猫が息子さんへの保護意欲を高めるように、息子さんを交えた家族の一員として幸せを感じるように、配慮してあげましょう。

1.一日に何回か、愛猫との触れ合いを

 息子さんが眠った時、母である飼い主もほっとして疲れて眠くなるとは思うのですが、その時に愛猫をそばに呼んで、あるいは愛猫のそばに行って話しかけたり、優しく撫でてあげたりしてみましょう。
 愛猫が幸せを感じてゴロゴロと喉を鳴らす声が、慌しい時間を送る飼い主の方ご自身の慰撫になることもありますよ。

2.家族の理解と協力を

 家族に、朝夕のほんの10分だけでも、息子さんを抱っこしてもらって、その時間に愛猫とめいっぱい遊んでみては如何でしょうか?
 あるいは、子育ては重労働なのですから、ご家族の方に家事の一部を手伝ってもらいつつ、その合間の気分転換に愛猫と以前どおりに遊んでみては如何でしょう?もしくは、ご家族の方に愛猫と遊んでもらうのも。
 できる範囲で、できるだけ、お姉さんである愛猫の事を忘れないようにしましょう。

3.猫のための空間を

 子供が生まれれば、家庭環境・家具の数・配置といったものが、ガラッと変わってしまっているかもしれません。変わってしまっている家に愛猫がリラックスできる場所は作ってありますか?
 もし、まだ無いのであれば愛猫がくつろげる場所を今からでも作ってあげましょう。赤ちゃんの移動はどちらかというと、まだ平面の移動。でもハイハイしはじめ、立ち上がるようになるのは、まだまだのようで、実はあっという間かもしれません。
 その時の事も考えて、高い場所で猫がくつろげるような場所を作り出してあげては如何でしょうか?赤ちゃんが立ち始めても上れない形のキャットタワーなどで、上部に小屋があるものなどを考慮してあげてください。

4.猫と遊べる工夫を

 愛猫の大好きな遊び方は何でしょう?
高い所でぶらぶら揺れるおもちゃに飛び掛る事が好きですか?
見え隠れするおもちゃに飛び掛るのは好きですか?
ダンボールなどにもぐりこむのは好きですか?
 私自身が手の放せない時に良くやる遊び方なのですが、おもちゃに細いゴムひもをつけて、その反対側を自分の足や腰に結び付けます。たち仕事であれ、すわり仕事であれ結んだ腰や足をブラブラ動かして猫を遊ばせる事があります。
高い所にジャンプする事が好きな猫ですと、ハリにひっかけて動かす事もありますし、隠れている獲物が好きな猫ですと、ダンボールに穴を幾つかあけてそこにおもちゃを投げ込み、ちょいちょいと引っ張る事もあります。
こんな遊び方ですと、両手はフリーなので色々仕事ができますよ。
また、出産後の体操で腹筋やその他の運動をすることがあれば、腕や足に紐やおもちゃをつけるだけで、愛猫と遊んであげる事ができるかもしれません。
愛猫の楽しそうな姿で運動が苦にならなくなることも♪

あるいは、猫が一人遊びできるようなキャットレイルやクレイジーサークルといったものを活用されてみるのは如何でしょう。市販されている幾つかのおもちゃの中から愛猫が気に入るようなおもちゃを探してみるのも良いかもしれませんね。