健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

子犬・子猫が健康に育つには

食事は子犬・子猫に合ったものをあげよう
 わが家の一員となったばかりの子犬や子猫は、愛くるしいながらも日々成長しています。丈夫な骨格、健康な身体作りには、子犬・子猫の成長に合わせた食事が何よりも大切です。
 成長に必要とされる栄養素がしっかり含まれたフードを、必要な量、適切な回数、方法で与え、そして日頃から子犬・子猫の体や状態をよく観察しましょう。
子犬用、子猫用のフードを
 私たちは、生きていくために必要な物質である「栄養素」を食事という形で体内に取り入れています。栄養素には様々なものがありますが、特に成長が著しい生後4~5カ月の子犬・子猫は、身体を動かすエネルギーとなる脂肪や炭水化物、体をつくるタンパク質、また体のバランスを整えて正しく機能するように働くミネラルやビタミン類を十分に取り込む必要があります。
 また猫ではタンパク質を構成するアミノ酸の1種である「タウリン」や脂肪酸の「アラキドン酸」を体内で作ることができないために、食事から必ず摂る必要があるなど、犬と猫では必要とする栄養素、栄養バランスが異なります。それぞれの成長期に必要な栄養素を含んだ子犬用、子猫用のフードをあげることがとても大切です。
 注…子犬・子猫の主食には、ドライフードでも缶詰タイプのウェットフードでも必ず「総合栄養食」と表示されたペットフードの中から、「幼犬(猫)用」「成長期用」を選択しましょう。
1回の量は少なめに、回数を増やす
 子犬も子猫も生後4~5カ月で、成犬・成猫の約半分の体重にまで成長します。成長速度の速いこの時期には、たくさんの栄養素を必要としますが、生後3カ月くらいまでは、1回で食べられる量は限られています。そこで、この時期には、1日に必要な食事量を2~4回くらいに分けて与えます。(表1)
 なお、ドライフードに水を加えて柔らかくするのは、歯が生えてくるまでとし、徐々に水分は減らしていきます。水は、新鮮なものを、いつでも飲めるようにしておきましょう。
 また、大型犬の子犬は、股関節などの関節と関係する病気になりやすい傾向がありますので、急激な体重増加や肥満を避けるためにも食事の与え方には注意が必要です。食事時間を決めて、決められた量をあげるようにしましょう。
食事の回数(表1) 食事の量

※離乳時期には
●3~4週齢ごろから、微温湯で粥状にした成長期用フードを離乳食として、1日4回以上少量ずつ与えます。
●5週齢ごろから、離乳食の水分を徐々に減らし、栄養濃度を高くします。7~8週齢には離乳食を完了します。

※離乳時期には
●3~4週齢ごろから、微温湯で粥状にした成長期用フードを離乳食として、1日4回以上少量ずつ与えます。
●6~8週齢になると、ほとんどの猫は固形食を食べることができます。
●6~10週齢には離乳を完了します。
ペットフードの外袋や缶に記されている量を参考に、子犬、子猫の状態に合わせて適宜調整しましょう。

消化の良いフードでよいウンチ
 子犬・子猫の時期は、胃腸の働きがまだ十分ではないために、消化吸収性の高いフードをあげて、栄養素が効率的に吸収されるようにします。消化吸収性の高いフードを食べていると、適度に固く、量や臭いの少ない健康的なウンチになります。
 この時期に消化吸収の悪いフードを与えると便の量が多かったり、胃腸に負担がかかり十分な栄養が採れないことになります。特に成長期は成犬・成猫にくらべて成長のために多くの栄養素を必要としますので(下のグラフ)、質の高い子犬・子猫用フードを与えることが健康な体づくりのポイントです。
年齢による各栄養素の要求量の違い
健康チェック
子犬・子猫の成長する姿を
観察することは、
健康管理の第一歩になります。
また、うんちやおしっこも
きちんとチェックしましょう。

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日本ヒルズ・コルゲート(株)
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