健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

熱中症警戒警報発令中!

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熱中症って何でしょう?

 犬は人間と違って犬は汗腺をもっていないため、汗をかきません。口を開け舌を出して「ハァハァ」と苦しそうに息をするのは水分を蒸発させて体温を少しでも下げるためです。しかし、気温が高い時には体温はなかなか下がらず、正常な体温を保てなくなり、脱水や高熱といった熱中症の症状が現れるのです。

どんな症状 激しくあえぐような息をする 足元がふらつく
意識がなくなる 大量のよだれが出る ぐったりする

熱中症になりやすい場面と対策

車の中

 ちょっとしたお買い物などでも愛犬や愛猫と一緒に車で出かける方が多くおられますね。また、この時期は、ドライブやキャンプを楽しむワンちゃん連れのご家族もよく見かけます。
 でも、エアコンを止めた閉め切った車の中の温度は、あっという間に高温へ急上昇。
「日陰だから・・・」
「曇り空だから・・・」
「ほんの少しの間だけだから・・・」
「窓を少し開けておくから・・・」 と、油断するのは絶対にダメ!

予防と対策

閉め切った車内に残さない
 犬も猫も閉め切った車内に残したまま離れてはいけません。必ず一緒に車外ヘ連れて出てください。炎天下の夏だけではなく春や秋の季節でも車の中は予想以上に高温になり熱中症の事故が起きることもあります。十分に注意してください。
 車に乗せて出かけるときも首輪や胴輪・リードを忘れずに携行しておきましょう。車外にでる時はしっかりリードで繋いで一緒に出ましょう。
 車を離れても愛犬・愛猫と一緒に入店が許されている場所はあまり多くありません。あらかじめ、行き先の状況を調べておきましょう。

閉め切った室内

 閉め切った室内も、車と同様に室温が高くなるので、「愛犬や愛猫だけのお留守番」には要注意。
 特にケージやサークルに入れたままでは、高温となった室内で、涼しい場所に移動することもできずに熱中症になってしまいます。
 室内を自由に移動ができるなら、自分で涼しい場所(風呂場のタイルの上、玄関など)を探して歩くことも可能ですが、真夏の閉めきった室内は、太陽がまともに差し込み、気密性の高い集合住宅では風も通らないので想像以上に室温は上昇します。

予防と対策

純アルミ製ひんやりプレートへエアコンを使用する
 愛犬、愛猫だけでお留守番の場合はエアコンを使用することをお勧めします。
 出かける時には防犯のため、窓や戸を開けたままにはできません。いくらカーテンやよしずを利用したり、クールマットを使っても閉め切った部屋(特に機密性の高いマンション)では室温が上がってしまい危険です。
 扇風機だけを利用しても、閉め切った温度が上がった室内では体を冷やす効果はほとんど得られません。人間ですと扇風機の風で、汗が蒸発するので涼感を得ることができますが、汗をかかない犬は風が当たっても涼しいとは感じないからです。扇風機だけでなくエアコンとあわせて利用すれば効果は上がります。
 室内と屋外との極端な温度差は犬の体にもよくありません。エアコンでの冷やしすぎに気をつけ、適温で稼動させるようにしてあげてくたさい。


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