健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

わんちゃんのしつけを考えよう

リーダーとして認められていますか?

愛犬と楽しい時間を過ごすためには、しつけは必要不可欠です。面倒くさいし、いくら教えても身につかないとあきらめる前に、まずは飼い主が犬の習性や気持ちを理解して、楽しくつけを学んでいきませんか。コツさえつかめば、驚くほど見違えてくるはずです。しつけをするうえで重要なことは、まずは飼い主が犬のよきリーダーになることです。あなたはリーダーとして、どれだけ愛犬に認められていますか?

リーダー度チェック! 今日からできる、だれでもできるスタート編

飼い犬に対して、リーダーとしての行動をとれていますか?さっそくチェックしてみましょう。

1、わんちゃんの名前を呼ぶと必ずこちらを見る。(これをアイコンタクトといいます)

2、時々、犬がいるところを「どいて」と言ってどかすようにしている。

3、食事は置きっぱなしにせずに、飼い主が決めたときに規定量を与えている。


4、遊ぶときは飼い主が誘ってから。終わる時も飼い主のほうから終わりにする。

5、「だめ」といわずに教えてほめる。

6、指示をだすときは何度も「おすわり」といわずに、一度だけの指示で確実に実行させている。

あなたはどれだったかな?(あくまでも目安です)
↓ ↓ ↓

当てはまるものが
1~2個の場合ボクがリーダーになってやる
当てはまるものが
3~4個の場合まずまず優秀ですな
当てはまるものが
5~6個の場合あなたに飼われてよかった

どこがリーダーとしての行動なの?

1
  アイコンタクトをマスターしよう
わんちゃんの名前を呼んでみてください。いつでも振り返えらせることができますか。犬にとって、注目を集めたいときに注目させることができるのがリーダーの証。目が合ったら必ずほめるようにするとより信頼関係が深まります。
ステップ1
名前をよんで一瞬でも見たらOK。ごほうびをあげて誉めてあげます。
ステップ2
飼い主をじっと見る時間が長くなるたびに、うんとほめてあげましょう。
ステップ3
歩きながらやってみたり、他の人に邪魔してもらったりして集中力をつけていきましょう。
 
2
 
ベッドの上にいる犬をどかせて寝転んだり、人の通り道にいる犬をどかせたりすることで占有権を主張します。必要ならば家のなかでもリードをつけて、優しく引っ張って誘導しましょう。 (リードをつける場合は事故防止のために目の届く範囲でつなぎましょう)

どかない場合はリードをつけて
優しく誘導してあげましょう。

3
犬にワンワンと催促されて与えるのでは、「あなたの命は私が食事をあげることで成り
立っている」という主張につながりません。あくまでも飼い主が自分の生活サイクルのなかで食事を与えるようにしましょう。 (肥満防止のためにも腹八分目を心がけ、規定量のフードを与えるようにしましょう)

朝食を10分くらいおいて、食ベなければ引き上げます。夕食時も同様に繰り返します。3日間くらいは根くらベ。あまりに食ベないときは獣医師さんに相談しましょう。

 
4
おもちゃを出してあげるのは飼い主から。おもちゃに満足して飽きる前に取り上げ、出しっ放しにせずにちゃんと片づけましょう。遊びの主導権を飼い主が握るというわけです。

おもちゃは使うたびに洗って片づけるようにすると雑菌の繁殖を防げますし、犬の臭いが残らないので毎回わんちゃん自身がリフレッシュして使うことができます。 (ひとつのおもちゃを飽きずに使うことができるので経済的です)

5
犬にワンワンと催促されて与えるのでは、「あなたの命は私が食事をあげることで成り
立っている」という主張につながりません。あくまでも飼い主が自分の生活サイクルのなかで食事を与えるようにしましょう。 (肥満防止のためにも腹八分目を心がけ、規定量のフードを与えるようにしましょう)

すぐとびつくワンちゃんの場合

例えばすぐ人にとびつく犬には、とびつく前に「おすわり」と命令をかけるようにして、できたら「いい子だね」とほめてあげましょう。

 
6
一度で指示をきいた場合は必ずほめてあげましょう。たとえ「おすわり」と3回指示を出していうことをきいても、2回の指示は無視しなさいと教えているのと同じです。また、指示を出したら指示をとくことも忘れずに。「ふせ」をしたときは「おしまい」といって解放の合図をだしてあげないと、犬は指示を自分で勝手にとくことを覚えてしまいます。
指示をきかない時は

指示をきかないときは、犬が興奮している場合がほとんどです。
そんな場合も飼い主まであわてずに、落ち着いて少し待つ、優しく手助けして指示の意味を教えてあげる、家でできたら外出先で練習するなど、場所や状況を少しずつ変えて指示を聞く練習を日頃からしておくように心掛けましょう。

←無理に腰を上からおさえて座らせるのではなく、ひざを優しくおして誘導してあげるといいでしょう。

 

こんな様子が見られたら要注意!

  • 飼い主がマズル(鼻先)や体を触ろうとすると歯をむき出してうなる、噛む。
  • おもちゃなどを取り上げようとすると歯をむき出してうなる、噛む。
  • 散歩のとき、自分の行きたい方向へ飼い主を引っ張って行き、無理に方向転換しようとすると怒る。
  • 叱ったら激しく反抗する。
  • 自分の要求が通るまで咆え続ける。
  • ソファやベッドを占有し、人が入ろうとするとうなる、噛む。

これらの症状は危険信号 。そうなってしまわないよう普段からしつけを心掛け、お互いの信頼関係を築いていくことが、なによりも大切ですね。