ペピイの読者の皆さん、こんにちは。 |
みなさんは犬の死因にはどのようなものが多いと思われますか?アメリカ国内でのデータでは、なんと犬の死因の第一位は事故でも病気でもなく安楽死なのです。そしてその安楽死の原因の半数以上が問題行動のためによるものといわれています。 |
子犬の性格を大まかに分類すると、支配的な性格と怖がりな性格、その中間の性格の3つに分けることができるといわれています。
まず支配的な性格(アルファータイプ)のワンちやんは好奇心旺盛で、知らない場所でも熱心に匂いを嗅ぎまわり、初めての人や犬に対してもものおじすることなく近づいていきます。明るくやんちやで恐いものなしというアルファータイプですが、やっていることを止めさせようとしたり、自由を束縛したりすると、強く抵抗することがあります。
アルファータイプの犬は押しが強く、飼い主がしっかりとしたリーダーシップを取らなければ飼い主の号令に従わなかったり、自分の思い通りにならないと飼い主に対して唸ったり咬んだりするという問題を起こしやすい犬です。このようなタイプの犬は子犬の時期からしっかりと飼い主がリーダーシップを取り、日常生活の中で犬を上手くコントロールできるようにしておく必要があります。
逆に臆病なワンちゃん(シャイタイプ)は、飼い主には従順ですが、知らない人や他の犬を怖がり、自分から近づこうとしないばかりか、逃げようとします。知らない場所に連れていくと緊張して震えたり固まってしまったり、そばから離れようとしなかったりします。
飼い主が一緒にいろいろな場所に出かけたいと思っても、知らない場所では緊張してしまい楽しむことができなかったり、知らない人が撫でようとすると恐怖から吠えたり、咬んだりしてしまうという問題を起こしやすく、他の犬とも楽しく遊ぶことができない場合もあります。できるだけ恐い思いをさせないように注意しながら、他の人や犬と楽しいふれあいの時間を作り、犬に自信をつけさせてあげる必要があります。
アルファータイプ、シャイタイプのいずれにしても両極端なタイプの犬は飼うことが難しいため、できるだけ避けた方が良いのですが、その中間の性格の犬達であっても多少はどちらかの犬の特徴を備えているものです。また両方の特徴を持っている犬もいます。あなたの愛犬はどちらのタイプに近いですか?
人間の子供は育てるのに長い年月がかかりますが、子犬は生まれてからたった1年で人間の高校生ぐらいに成長します。この1年は子犬の性格形成やしつけにとって一番大切な時で、これからの飼い主とワンちゃんの十数年を左右する大切な1年といっても過言ではありません。 |
人間の子供なら、ほとんどの地域に保育園や幼稚園、小学校などの施設があり、子育てのための支援を受けることができます。しかし、子犬のために用意された同様の施設はほとんどありません。訓練所に預けるという方法もありますが、普通の訓練所は人間の子供の保育園や小学校とは根本的に異なります。
保育園は家族と生活しながら毎日そこに通うものですが、訓練所に預ける場合は家族と別々に暮らすことになります。子犬の時期には飼い主との信頼関係を築くためにも大切な時ですので、できるだけ一緒に暮らして欲しいと思います。
子犬の時期にはその犬が生涯暮らしていく社会、様々な人や犬、生活環境などに慣れるためにとても大切な時期でもあります。多くの場合、訓練所は郊外にあり、他の犬と接する機会はあっても、にぎやかな場所や人込みに出ていく機会は少ないため、どうしても犬舎とトレーニングするための限られたスペースでの刺激の少ない生活になりがちです。家族との絆を深め、犬が生涯生活する環境に慣らす必要があるこの時期に、家族や社会と隔離して生活することになるのはとても残念なことです。
私はいわゆる訓練所を幼稚園や小学校ではなく、大学のようなものだと考えています。家族との絆をしっかり築き、地域社会の一員として成長した犬にもっと高度なことを学ばせるために入れるというのであれば良いかもしれません。
犬をしつけるということはとても忍耐と根気のいることです。できることなら誰かに任せてしまいたいと思う気持ちもわからないでもありません。しかし犬と楽しく暮らすために一番大切なことは、まずしつけを通して飼い主と犬との信頼関係を築く事であり、それは他人任せに出来ることではありません。愛情を持って楽しくトレーニングできれば、犬と飼い主との絆を深めるためにも大変役立ちます。
また、飼い主自身で犬を飼う上でのマナーや犬のコントロール方法、しつけに関する知識を学ばなければ、結局は日常生活で役立てる事はできません。訓練士さんにトレーニングされた犬が、その訓練士さんの号令にはすぐに従うのに、飼い主の号令には従わなかったり、月日が経つと何もできなくなったというワンちゃんはめずらしくありません。
おすわりやふせ、まてなどの号令は、日常生活の中で飼い主さんが犬を上手にコントロールするために必要なものですので、日常生活のどのような場面でそれを活用するかを飼い主がわからなけれぱ、宝の持ち腐れということになるぱかりでなく、犬はせっかく学んだことをすぐに忘れていってしまいます。
ここまででおわかりのように、しつけ教室は犬が勉強する場所というよりも飼い主さんが犬のしつけ方、犬と信頼関係を築く方法を学ぶ場所です。ですから犬だけが通っても意味はありません。 ●いつから参加するのが良いか● ●家族みんなで参加しよう● ●パピークラスで獣医師や動物看護師、しつけインストラクターと仲良しになろう● ●かかりつけの動物病院でパピークラスがなかったら● |
最近では権勢症候群やアルファーシンドロームという言葉が一般的になり、犬が上下関係を重視する動物であること、飼い主が犬を甘やかしすぎて犬より下位に見られると犬がいうことを聞かなくなる、といったようなことがよく知られるようになりました。 |