健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

ペットの栄養ってなあに?

小動物臨床栄養獣医師 木次 由美子先生

愛犬や愛猫も私たちが食事で得ている栄養と同じものが必要です。

姿・形は違っていても栄養に関してはほとんど私たちと違いはないのです。私たち人間であれは「1日30品目食べましょう」と言われます。30品目の食材を食べるよう心がけることで、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルといった体に必要な5種類の栄養素をバランスよく取り入れることができます。

この5種類の栄養素は愛犬や愛猫にとってもやはり必要なのです。

毎日の食事はなんですか?
あなたの愛犬や愛猫は毎日何を食べていますか?市販のペットフードですか?家でつくる手作りの食事ですか?私が子供の頃は、大半の家庭が家族の残した食事(残飯)を与えていましたが、今では数・種類ともに豊富な市販のペットフードを愛用している家庭が多いようです。

愛犬・愛猫たちは毎日の食事を飼い主に依存しています。つまり、自分で店に行って好みのフードを購入して食べたりすることができません。また自分が食べている食事の栄養バランスについて考えることや心配することもありません。全て飼い主さんに任せているのです。

愛犬・愛猫たちの健康により一層の責任を持つために、もう一度毎日の食事を見直してみる必要があるのではないでしょうか。

ペットフード

店頭に並ぶペットフードには、缶(ウエット)・ドライ・半生の3タイプがありますが、それぞれに趣向を凝らした商品が用意されており、その数の豊富さには驚くばかりです。人の健康食品さながらに工夫を凝らした商品が目に付くこともあります。どのフードを与えるかは飼い主さんの好みと生活様式によるようですが、一番の決め手はやはり「ペットが喜んで食べるもの」ということのようです。

→ペットフードだけで大丈夫?

手作り食(ホームメードフード)

家で作る食事(手作り食)を与えている家庭は以前に比べるとかなり少なくなってきているようです。忙しい今の人にはどこでも手軽に購入でき、器に乗せるだけで1日の食事になる便利なペットフードがピッタリになってきたのでしょう。しかし、ペットが市販のフードより家庭の食事を好むような場合、手作り食を与える機会は多くなるようです。

手作り食として家族の残した食事を再利用している場合、家族とは別のペット専用に食材を使って食事をつくる場合、子供のように家族と同じ食事を与えている場合とがあります。

→手作り食だけで大丈夫?

ペットフードと手作り食

市販のフードと家庭の食事を混合して与えるというタイプが、食事の与えかたで一番多いようです。その中でも市販のペットフードが主食で、家庭の食事がおやつという形が多くみられます。ペットの飼い方も、家の中で一緒に生活する室内飼いの家庭も増えてきました。それにつれて家族が食べる食品に接する機会が多くなり、家族と同じ食べ物を口にする機会も多くなったようです。

→市販のフードと家庭の食事を混合したときの注意点は?

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