健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

笑顔・元気・優しさを育む動物との“ふれあい”

笑顔・元気・優しさを育む動物との“ふれあい”人と動物をハッピーの輪でつなぐ、CAPP活動をご紹介 ※CAPP=人と動物のふれあい活動(Companion Animal Partnership Program)

動物が持っている癒しパワーでみんながハッピーに

犬や猫の無邪気な姿を見るだけで心が和み、やわらかな毛に触れるとホッコリ…。そんな動物たちの癒しパワーで、大勢にシアワセを届けるボランティア活動があります。

 今回ペピイがご紹介するのは、[公益社団法人]日本動物病院福祉協会(以下、JAHA)が取り組んでいる活動のひとつ「CAPP」。人と一緒に暮らす動物が飼い主さんとともに参加する
”ふれあい活動”です。日ごろ動物に触れる機会の少ない人に動物と過ごしてもらうことで、ホッとしたり元気がわいてきたり、時には病気の治療を目的とした取り組みです。参加動物は犬が多いのですが、猫もその癒しパワーを発揮してがんばっています。

CAPP活動が伝えるのは人と動物の絆

CAPP活動に参加する時に、ボランティアさんが着用するユニフォーム。動物は名前を記入したバンダナを巻いて。

飼い主さんが愛猫との暮らしの中で感じる、愛おしい気持ちやシアワセな気分を、訪問先の人達にも一緒に感じてもらえる、それがこの活動の魅力です。この素敵なふれあい活動が実現できるのは、「ヒューマン・アニマル・ボンド(人と動物の絆)」が前提にあるから。多くの人は、動物を見て可愛いと感じたり、触れると心が和んだりします。そして動物も、一緒に過ごすことで人間を信頼し、相手を好きになります。

動物に負担をかけないために、適性があるかどうかも重視しています。そうすることで、活動の中で出会う高齢者さんや子ども達、飼い主さんだけでなく、動物自身も楽しく過ごせる。そう、みんながハッピーになれる活動なんです。

CAPPの3つのアニマルセラピー活動

  • AAE Animal Assisted Education 動物介在教育

    小学校や幼稚園といった子どもが通う施設を訪問し、動物との正しいふれあい方や命の大切さを学んでもらうための活動。日常であまり動物と接する機会の少ない子でも、次第にふれあえるようになっていきます。

  • AAT Animal Assisted Therapy 動物介在療法

    人間の医療の現場で、患者の病気の治療を目的に行う、動物を介した補助療法。治療を受ける人によってさまざまな目標が設定されます。医療従事者が中心となり、活動を行います。

  • AAA Animal Assisted Activity 動物介在活動

    動物とふれあうことで、心が安らいだり、高齢者施設に暮らす人のレクリエーションになったり、生活の質の向上などを目的とした活動。一般的に「アニマルセラピー」と呼ばれる活動の多くがこのタイプです。

どんな動物が参加しているの?

猫の種類は問いません。ほかに犬やウサギ、モルモットなどが参加しています。ただし、どの動物も、人見知りをしない、人が多くても落ち着いて行動できる、飼い主さんの言うことがきける、などの適性が大切。衛生面のケアや健康管理ができているなどの条件もクリアすることが必要です。

愛猫のストレスにならない?

活動中は常に動物の様子を見ながら行うので、もし疲れや変化が見られたら休憩を取るなど、動物がいつも楽しくいられるように配慮されています。

適正セルフチェックリストや参加方法はこちら!
前のページへ 1/3 次のページへ