くわえて放さない子には大好きなおやつと交換してもらおう。
1回で終わると、「ちょうだい」=取り上げられた!、と思わせてしまうので、必ず2、3回繰り返しましょう。
クールダウンのときは動き回って興奮を高めないように、リードを着けて飼い主のそばに居させます。このとき飼い主は本を読んだり、テレビを見たりして、愛犬に構わないようにします。
「10分で壊しちゃいました」という飼い主さんがいますが、与える時間が長すぎでは?おもちゃを穴が開くほど噛んだり、噛み壊したりさせると、誤飲事故につながり危険です。おもちゃは与えるよりも、一緒に遊ぶことが大事。取ったり取られたり、投げたり持ってきたり、そんなやりとりで犬は満足するもの。おもちゃは人間と犬の絆の代名詞。遊ぶための道具であって、遊びそのものではありませんよ。
一緒に楽しく遊べると、互いの気持ちがわかるようになり、「おすわり! マテ!」という命令ではなく、「ちょっと座って待っててね」と言うだけで待てるようになったりします。飼い主側も愛犬の行動が理解できるようになり、なぜ吠えているのか、散歩中になぜ引っ張るのか、理由が何となくわかります。理由がわかると解決しやすく、大きな問題に発展することもありません。
しつけ教室「ドルチェ・カーネ中塚」運営。これまで指導してきた犬は約4500頭。
ペピイ動物看護学校講師、神戸市動物愛護推進員を務める。JAHA(日本動物病院福祉協会)認定ドッグトレーニングインストラクター。JKC(ジャパンケンネルクラブ)公認訓練士。
◎中塚先生の愛犬ピピンちゃんも撮影に協力してくれました。