

今回参加したシンポジウムは…
特定非営利活動法人 動物愛護社会化推進協会主催、テーマは『猫は忖度する動物か?』。
ペピイが応援している特定非営利活動法人 動物愛護社会化推進協会のシンポジウムで、今回で第20回目の開催になります。
シンポジウムには、パネリストに獣医師・獣医学博士の大谷伸代先生、京都大学文学研究科の高木佐保氏、千々岩眸氏、一級建築士・家庭動物住環境研究家の金巻とも子氏、コーディネーターに東京大学大学院教授の西村亮平教授を迎え、2017年10月14日、大阪ペピイ動物看護専門学校で開催されました。

動物の行動学や心理、建築を専門とするパネリストたちが日ごろ研究・実験したデータをもとにした研究結果が発表されました。犬と比較すると、学術的にも研究しきれていないところが多く、身近でもまだまだ謎の部分が多い動物“猫”。パネリストの方の発表結果から、つかみどころがない魅惑の動物“猫”の謎に一歩近づいたシンポジウムとなりました。
あんなに自由な子たちだけど…
猫って忖度するの?
結果:猫も飼い主さんの気持ちを汲みとってはいる!

むしろ、私たち飼い主が猫の忖度をさせられているのでは…と考えてしまうほど自由な行動こそが魅力の猫たち。
4名のパネリストの方たちの気になる研究結果をまとめると…。
「猫は猫なりに忖度はしている。
だが、行動に表すかどうかはまた別の話。」

◆「猫も忖度する動物。ただし、人との関係性や個体による差はあります。」(大谷先生)
◆「犬は積極的に人に関わっていくスタイルの忖度。もしかすると猫は、適度な距離を保つ猫なりの“忖度”をしているのかもしれません。」(高木佐保氏、千々岩眸氏)
◆「猫も空気は読んでいると思いますね。」(金巻とも子氏)
という結論がそれぞれ導き出されました。

建築家の金巻氏の「猫という動物は飼い主に対して『忖度=心情を推し量った行動はする』。だけれども『斟酌=推し量った上で、 さらに、何らかの配慮をする』ことは…猫の気分次第ではないでしょうか。」という意見には会場からクスリと笑いが起こりました。
また、「気が向いたら配慮してくれる、それが猫なのかもしれません。」と猫の性質をうまくまとめた意見も聞かれました。

コーディネーターの西村教授が「絶対に言えることは、猫が私たちに忖度しようとなかろうと、猫は『そんなの関係ない』と考えていることだけです(笑)」と話されていたとおり、まだまだ私たちにとって猫の存在は未知のまた未知のようです。
「犬や猫たちが人に付き合ってくれているのかもしれないですね。」とは大谷先生。私たちが考えているよりも、犬猫たちは私たちのことを理解しているかもしれませんね。
最後に、今回のシンポジウムに参加したペピイスタッフ塩崎の感想を聞いてみました。初めて飼う猫ちゃんを迎えて約半年。猫ちゃんたちの自由奔放すぎる性格にモヤモヤしていたものを感じていたところの参加だったそうです。


―― 今回のシンポジウム、どうでしたか?
「我が家では今年の5月に男の子と女の子の子猫を迎え入れました。我が家にとっては初めての猫で、迎え入れる前にはいろいろ心配しましたがふたりとも少しずつ環境にも慣れ、日々元気に過ごしています。」
―― 実際に猫ちゃんと暮らしてみて戸惑うことなどは?
「まず感じたことは、とても警戒心がつよく臆病なところですね。食事の時以外は強く要求されることもなく、とても自立している印象でした。でも我が家で猫たちが安心して暮らしているのか、この開いた距離感がちょうどいいのか悪いのか、少しモヤモヤしたものを感じていたんです…。」

――では今回のシンポジウムでお話を聞いて、いろいろな発見がありそうですね!
「そうですね。猫の特性や飼い主の存在を認識しながらも距離感を保っている猫の姿がよくわかって、『うちの子だけじゃないんだ』と安心しました。我が家の猫たちが見せる日々の仕草や振る舞いに納得がいって、これまで感じていたモヤモヤがすっきりです。ふたりをもっと大切にしたい気持ちになりました!」
と、これからも猫ちゃんたちと楽しく過ごせるヒントをたくさん得られたようです。
塩崎家のビーちゃんピーちゃんも、そして皆さんも、これからもハッピーなキャットライフを!魅惑の猫さまとの暮らしを堪能しましょう。
ペピイが応援している
『 特定非営利活動法人 動物愛護社会化推進協会 』って?

愛犬や愛猫と長く幸せに暮らすためには、その生態や行動を理解し、健康管理についても正しい知識を得ることが大切です。特定非営利活動法人 動物愛護社会化推進協会は、『動物愛護社会化検定(飼い主検定)』やシンポジウムの開催、動物愛護推進員の活動支援等を通じて、「犬猫を適正に飼育する」ことの重要性を社会全体へ発信し、関連する情報を広く提供し続けています。