健康・しつけ・くらし記事 獣医師さんのアドバイス

Q&A

猫の肥満対策について

もうすぐ7才のアメショーの雌です。
もともと太り気味だったのですが、2年ほど前にストルバイト尿石症を発症し、ドライフードをウォルサムのpHコントロールに変えてからものすごく太ってしまいました。
動くのも大儀そうですし余病のこともあるのでもう少し痩せさせたいのですが、病気の関係上、給餌の量をやたらに制限することができません。
けっこう好き嫌いが強く、チューブの酸化剤(?pHを弱酸性に保つ薬)は受け付けない可能性が高いです。
尿石症とコロナウィルスのキャリアである以外に、病気はありません。
猫のダイエットの経験者の方、よい方法がありましたらご教示下さい。よろしくお願いします。

〜 動物病院で健康診断を 〜
 尿石症があるとのことなので、病院へは通っておられると思いますが全身的な健康診断を一度うけてみましょう。
 猫も7歳になると中年齢〜高齢に入る年齢。しかも肥満との事。肥満は万病のもと、肥満になっていると肝臓疾患や関節疾患の危険性が高まってしまいます。このため、尿石症以外に特に肝臓や腎臓、心臓、そして骨格系に異常がないか確認しておくことをお勧めします。
 
〜愛猫にとって必要なカロリー計算を〜
 肥満は『過剰なカロリー摂取』、あるいは『カロリー消費量の減少』によって生じた余分なカロリーが脂肪として蓄えられることで起こります。
 減量していくには『過剰なカロリー』を『適正なカロリー』にすること、すなわちフードの量を減らすことが第一です。かつ『カロリー消費量』を増やすこと、つまり運動を増やす事が大切となります。これをしっかり守れば減量は可能となります。減量開始前に現在の体重とウィストライン、前足の付け根部分の胸囲を測って記録しておきましょう。順調に減量しているかどうかが判断できますよ。

(1) 愛猫が1歳前後の頃の体重、あるいは太りだす前の体重を理想体重と考え、その体重に応じたカロリー計算をしましょう。

(2) (1)で求めたカロリー量がウォルサムのpHコントロールだったら何gになるかを計算しましょう。
※ (2)で求めたpHコントロールの量が愛猫にとっての1日の基準量と考えます。

(3) 1日の基準量を超えない量を日に何回かに分けて給仕しましょう。
 ※ 尿石症とのことなので、1日に2〜3回程度に分けると良いでしょう。与える時には1粒ずつ手渡してゆっくりあげるようにすると満腹感がでてきます。

(4) 2週間後に体重やウィスト・胸囲を計測してみます。
※ 減量・減少している ⇒ そのフードの量を維持します。
※ 変化がない、あるいは増加 ⇒フードの量を5〜10%減らします。
基準となるカロリー量はあくまでも目安ですので、個体に応じて5〜20%程度減らします。ただ、減らしすぎると体に異常がでてくる事があるため、20%を越えて減らすような場合は主治医の先生にご相談されるようになさってください。

(5) 日常できるような軽い運動を行うようにしましょう。
 猫じゃらしやおもちゃで一日に数分ずつ数回遊んだり、遠くから愛猫を呼んでみて、きたらフードを一粒あげるなど、少しでも運動量を増やすようにしましょう。

(6) ストレス解消にマッサージやブラッシングを
 丁度、季節は秋、毛変わりの時期でもありますのね。猫が気持ちよい顔をするようにストレス解消を兼ねて、ブラッシングをしたり、マッサージをしたりして身体表面の血行を促してあげるのもよいですね。

 尿石症があったとしても、適正なカロリーを給仕する事はできます。肥満はかえって尿石症を悪化させる事があるため、減量するよう根気良く頑張ってください。
また、健康診断に行かれた際に、その診断結果を元に減量プログラムを主治医の先生に組んでもらうのも良いかもしれません。
Q&Aにあります『Q108 肥満解消法を教えてください』、これは犬バージョンですが基本は一緒ですのでこちらもご参考になさってみてください。

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