このコどんなコ

第4回 ブリタニー・スパニエル
< 続編 > 橋本マール&グラッパちゃん宅ご訪問!

いよいよ人生初のハンガリアン・ヴィズラくんとのご対面です。わくわくしながら待つ私と担当Hの前に現れたのは、何ともシュッとした1人+2頭でした。 うーん、男子に猟犬、よく似合う〜♪

筋肉質の身体をテカテカと怪しく茶光りするコートで被い、初・生ヴィズラのマールくんは写真で見る以上に繊細でスタイリッシュな印象です。

一方、弟のブリタニー・スパニエルのグラッパくんはいかにも元気なやんちゃ坊主といった雰囲気。あり余るエネルギーが、全身から、瞳から、キラキラと溢れ出しているようなコでした。




オーナの橋本さんと挨拶を交わしていると、下の方に何やら揺れる丸い物体が・・。それは私たちを歓迎してくれるマールくん。身体がCの字になるほどお尻をブンブン振って挨拶してくれる彼は、端正な外観には不似合いなほど、腰の低〜い、気のいいヤツなのでした。

お家でお話を伺う前に、まずはお散歩に同行させてもらいました。 橋本さんお手製(!)の2頭引き用リードをつけて、前になったり、後ろになったり、鼻突き合わせて植え込みのニオイを嗅いだり。楽しげに歩くふたりの様子は、どこかで見た光景です。常に弟のグラッパくんの方が先行ぎみなのは、橋本さんによるとブリタニー・スパニエルという犬種の特性なのだそうですが、私にはただそれだけの理由には思えませんでした。どこのワンコも(ニンゲンも?)前に出るのはたいてい下のコですもんね。

しばらく歩くと海を臨む広場にたどりつきました。 今から何が始まるのかわかっているふたりは、橋本さんにまとわりついてはしゃいでいます。バッグの中からフライングディスクが出てきた日にゃ、すでに「位置について、ヨーイ」体勢。ディスクが放たれるや否やダーーッと駆け出したふたりの姿は、さっきまでのお人好しワンズとは別人の、眼光鋭い猟犬なのでした。


スレンダーな身体をしならせて走るマールくんの姿はこの上なく美しい! しかし、それ以上に驚いたのはグラッパくんの走りです。なんてったって地に足がついてない!これは落ち着きがないって意味ではありませんヨ。彼の走りは滞空時間が異様に長く、地面に足が着くのはほんの一瞬。まさに空翔る犬なのです!


こんな1人と2頭の出会いは、とても運命的です。


橋本さんとハンガリアン・ヴィズラとの初めての出会い、それはイギリス留学中のことでした。仲良くしていたお隣さん夫婦がたまたま飼っていたのがハンガリアン・ヴィズラだったそうです。性格的にも、ルックスも、本当にすばらしいそのワンコに惚れ込んで、「いつか自分で飼うのならこの犬種を。」と思うようになったそうです。






その後、留学を終えて実家に戻っていた橋本さんに、ある日、友人から電話がかかってきました。彼は橋本さんにこう言いました。「犬、飼わへんか?」

当時、実家で飼っていたワンコを亡くしたばかりだった橋本さんは、とてもそんな気になれないと断ったのですが、ふと気になって「何の犬?」と訊ねたそうです。友人から返ってきた答えは「ハンガリアン・ヴィズラ。」



その後の展開は説明するまでもありませんよね?こうしてマールくんは橋本家の一員となりました。 ハンガリアン・ヴィズラは、今もまだ日本ではそれほどよく知られた犬種ではありません。登録頭数も少なく、よほど積極的に求めないと出会えない犬と言ってよいでしょう。そんな犬が向こうからやってきたのです。そして、それは自分が一番飼いたいと思っていた犬なのです。この出会いに運命を感じるのは、ごく当然のことのように思えます。

出会うべくしてであった1人と1頭。そこにもう1頭が加わる経緯もまた、不思議な縁を感じさせるものです。

グラッパくんはもともと橋本さんの友人のワンコでした。が、その友人にアレルギーが出てしまったため、引き取り手を探さざるを得なくなったそうです。

話は少し戻りますが、マールくん以前、橋本家には2頭のワンコがいました。どちらもミックス犬で、1頭は茶色、もう1頭は黒×白×茶色のトライカラーでした。 ハンガリアン・ヴィズラのマールくんは茶色、引き取り手を探しているグラッパくんはトライカラーです。このことに気づいた橋本さんは思ったそうです。「うちには茶色とトライカラーの犬が来る運命なんかな。」と。 しかも、橋本さんとグラッパくんは知らぬ仲ではありませんでした。犬を飼いたいという友人のために、ブリーダーを廻り、グラッパくんを見つけてきたのは、外でもない橋本さんだったのです。


こうして、橋本家オトコマエ3人組は完成しました。

こんなすてきなお話を伺っている間、茶光りマールくんは、そのやや湿度を帯びた身体を私にくっつけ、うつらうつらしています。空飛ぶワンコ、グラッパくんも、担当Hを座椅子代わりに和んでいます。

遊ぶときは遊ぶ。静かにするときは静かにする。橋本家の猟犬コンビは、メリハリつけられるオトコの中のオトコなのでした。

そんなふたりを本当に愛おしそうに撫で撫でする橋本さん。 オトコマエ3人組はまるでイケナイ恋人同士のよう。
わかりました!

あのテカテカと茶光りするマールくんの被毛のヒミツ・・・
それは橋本さんの手の脂・・ですな♪

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