ペット用品通販 ペピイ > コラム・エッセイ> 極楽いぬ生活 シンクロする犬

2年ほど前からだろうか、クーは電話の呼び出し音に合わせて遠吠えするようになった。
| それがイケナイことだというのは本犬も重々承知のようで、受話器がプルッと音を立てた瞬間、こちらを見てすまなそうな顔をし、一応はがまんしようとするのだが、喉の奥から込み上げてくる声をどうにも抑えられないらしい。 一旦ウォォーンと声あげ始めるとあとはもう止まらない。 最初のひと吠えとともにクーの心はどこか遠くへトランスし、注意をしても叱っても、私の言葉は届かない。視線は確かにこっちを向いているがその目は私を見ておらず、止めようと思って近づくと、一生懸命逃げながら遠吠える。「このやるべきことを止められてはならないのだ!」ってカンジで。 |
![]() |
そんなクーを「なんで、あの人、吠えたはんねんやろ?あほちゃう?」みたいな不思議そうな顔で見ていたココだが、あるとき立ち上がって足踏みしたかと思うと「ウ・ウ・ウォォーン!」とやり始めた。おいおいココよ、おまえもか。

ひとりで歌うよりふたりで合唱する方が盛り上がるに決まってる。シンクロするふたりの声は、本犬たちをさらに刺激し、合唱はクライマックスへ〜。心はさらに遠く、ワンコだけの知る原始の世界へ…。追う私。逃げる2匹。こうなるともう、フェイドアウトするのを待つしかない。
合唱を食い止める唯一の方法は、最初のひと声を出させないことだ。
|
![]() |
|||
プロフィール