セントラルパークは今日も晴れ

その5●犬の「デイ・ケアセンター」もあるんだよ!

<大沢>山下さんこんにちは。
前回のドッグウォーカーのお話、ありがとうございました。散歩の仕方だけを見ても日本とはずいぶん違うサービスがあるんですね。びっくりしました。

<山下>でも、日本とは違うユニークなサービスがニューヨークにはまだまだ他にもあるんですよ。今回は大沢さんや日本の皆さんには馴染みの少ない、「犬のディ・ケア・サービス」についてお話しましょう。

日本でのディ・ケア・サービスと言えば、まず連想されるのがお年寄りに対する介護サービスですよね。それがここニューヨークではワンちゃんに対してのデイ・ケア・サービスこそ、実はとても盛んなんです。

マンハッタンの住宅街では朝早くから散歩を楽しむ方を大勢みかけることができます。マンハッタンは独身者や、子供のいない共働きのご夫婦が極端に多く住んでいる街なのです。ですから朝の散歩を楽しんだ後、飼い主さんたちはすぐに仕事に向かいます。だいたい9時から5時まで働いて、帰宅後、犬の散歩というのがマンハッタンに住む飼い主さん達のライフサイクルになっているわけです。

先にお話した通りマンハッタンには一戸建て住宅はほとんどありませんので、飼い主さんが仕事に出た後、留守番をする犬たちはアパートのなかで一日の大半をひとりぼっちで過ごすことになります。しかし、群れをなして行動するのが本来の姿である犬たちを長時間「ひとりぼっち」にさせておくことに罪悪感をいだき、家に残した犬のことを心配している飼い主さんも少なくありません。


そう言った理由で前回のお話の様に、ドッグ・ウォーカーに来てもらって留守中の昼間に散歩に連れて行ってもらうサービスや、今回お話させて頂く『犬のディ・ケア・サービス』を利用するのです。

家で留守番をさせる事が普通である日本人の私たちには理解し難い考え方かも知れませんが、犬を我が子、家族の一員と考えるニューヨーカーにとって、仕事中に子供を託児所に預けるのと同様に、犬にもデイ・ケアサービスを求めたというのは、ごく自然なことだったのかもしれませんね。

ここマンハッタンに住み、実際にデイ・ケア・サービスを利用されている、S氏のお話を紹介しましょう。S氏は、日本にも紹介された事のあるマンハッタンでも有名なデイ・ケアサービス「ビスケット&バス」を実際に利用されている数少ない日本人のお一人です。

『まず、私が利用している「ビスケット&バス」の創立のきっかけから説明しましょう。

生来の犬好きだった、ジョニー・ジグラーは、ある日、ドッグ・ウォーカーに自分の愛犬を預けることにしました。初めて利用するドッグ・ウォーカーがどんな散歩の仕方をするのか不安に感じた彼は、犬を連れてセントラル・パークに散歩にでかけたそのドッグ・ウォーカーの後をついてきました。すると、この人はジョニーの犬とその他数頭の犬を連れて、散歩もせずに自分のアパートに入ってしまいました。

これにショックを受けたジョニーは、「本当の犬好きが管理する、犬の幸せのためになる施設がなくてはいけない」と考えて、自分自身で犬のデイ・ケア・センターを作ることを決意しました。これが、ビスケット&バスの始まりで、10年ほど前のことです。今では、犬のためのブティックと美容室、ドギー・ジム、そして、ドギー・ビレッジの3か所を経営しています。


ページトップへ